平日の朝はどうしてもバタバタしがち…。とくにお子さんがいるご家庭では「親御さん自身の身支度」だけでなく「子供の身支度」もこなさねばなりません。
今回はそんな慌ただしい朝をサポートするページをご用意しました♪ 「子供と朝ごはん」について詳しくお話ししていきます。
―注意:この記事を読む前に―
この記事では「小学生以上のお子さんが食べる朝食」について記載しています。
目次
1. 子供が朝ごはんで摂るべき栄養素って?
朝ごはん・昼ごはん・晩ごはん、1食1食の量をきちんと考えつつ、子供が必要としている栄養をバランス良く摂れるよう心がけてください♪
あえて「朝ごはんでとくに摂るべき」とあげるのであれば、以下の栄養素でしょう。
―朝ごはんでとくに摂りたい栄養素―
・ブドウ糖(炭水化物)
ブドウ糖はパン・ごはんなどに含まれており、私たちの脳に元気を与えます。つまりブドウ糖を朝ごはんで摂取できると「1日の始まりからシャキッと動くことができる」というわけです。
・たんぱく質
私たちの筋肉・内臓・歯などの材料となるたんぱく質。他にも、消化吸収や呼吸など、生命活動を起こす酵素のもととなったり、免疫力を上げる役割もあります。
・ビタミン類
ビタミン類をきちんと摂取することで、他の栄養素がスムーズに働けるようになります。
・ミネラル類
ミネラル類(カルシウム・マグネシウム・亜鉛・鉄など人間が必要とする16種類)は、ビタミン類とともに働きます。
栄養素を意識しつつも、子供が「食べたい!」となるような、美味しい朝ごはんを作ってあげましょう♪
2. 子供向け朝ごはんのレシピ本が欲しい! オススメの本はどれ?
「子供の朝ごはん、明日は何にしようかな…」と毎日のように、悩んでしまう親御さんもいるでしょう。
そんな親御さんの助けとなるのが「子供向け朝ごはんのレシピ本」。パラパラとページをめくって決める方が、ネットで調べるより時間がかからずイメージもしやすいでしょう。
朝ごはんのレシピ本は色々ありますが、その中でもオススメなのが「子どもの脳は『朝ごはん』で決まる!(著:小山 浩子)」です。定価は1,000円+税。掲載されている朝ごはんのレシピは31日分、著者の方が管理栄養士というだけあって信頼度も高いです♪
(上の章でご紹介した「ブドウ糖・たんぱく質・ビタミン類・ミネラル類」にフォーカスを当てているわけではありません。「子どもの脳は『朝ごはん』で決まる!」では、脳に良い栄養素について詳しく書かれています)
3. 朝ごはんを食べると、子供にどんな良いことがあるの?
次に「朝ごはんを食べると、子供にどう良いのか」をお話ししていきます。「朝ごはんの大切さ」を感じていただけるでしょう♪
3-1. 朝ごはんを食べることで、子供が午前中から元気に過ごせる
朝ごはんでエネルギーを補給すると、睡眠時に低くなっていた体温が上がり、眠気が解消されます。また、朝ごはんでブドウ糖を摂ると、脳がよく働き集中できるようにも。
子供たちは、学校で午前中から授業を受けますよね。しっかり学ぶためにも、朝ごはんはぜひ食べさせてあげたいものです♪
3-2. 朝ごはんを食べることは、子供の肥満予防につながる
朝ごはんを抜くと、前日の夕ご飯からの「何も食べていない時間」が長くなります。すると、体は危機感を覚え、次の食事でエネルギーを蓄えようとします。結果、子供の肥満を促進することに繋がるのです。朝ごはんをきちんと食べさせて、子供の太り過ぎを防止しましょう。
3-3. 朝ごはんを食べることは、子供の便秘予防に繋がる
朝ごはんを食べることで、腸のぜんどう運動が始まります。すると、腸内に溜まった「いらない物」は体外へと押し出されます。
朝ごはんをちゃんと食べて、朝からスッキリ・快便を目指しましょう!
※朝ごはん以外の便秘解消法も載った記事をご用意しています。ページ下【関連記事】にリンクを貼っておきました♪
4. 子供と朝ごはんに関する、興味深い調査結果
子供と朝ごはんに関する、とても興味深い調査結果を見つけました。結果を知ることで、朝ごはんパワーを感じられますよ!
4-1. 「朝ごはんを食べるor食べない」で子供の学力が変わってくる
「朝ごはんを食べる子供」「食べない子供」では、学力に差がでるようです。文部科学省が行った「平成28年度全国学力・学習状況調査」の結果を見てみましょう。
―「朝ごはんを食べる子」「食べない子」の平均正答率(小学校6年生の場合)―
【国語A】
朝ごはんを毎日食べている子は、平均正答率が74.4%
朝ごはんを全く食べていない子は、平均正答率が56.6%
【算数A】
朝ごはんを毎日食べている子は、平均正答率が79.2%
朝ごはんを全く食べていない子は、平均正答率が60.1%
「どちらかといえば、食べている」「あまり食べていない」と答えた生徒の平均正答率も、「毎日食べている」と答えた生徒より低い結果となりました。
4-2. 「朝ごはんを食べるor食べない」で子供の体力が変わってくる
学力だけでなく、体力にも違いが出てきます。スポーツ庁が行った「平成27年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果を参考にしてみましょう。
―「朝ごはんを食べる子」「食べない子」の体力合計点(小学校5年生の場合)―
【男子】
朝ごはんを毎日食べている男子の、体力合計点は54.2点
朝ごはんを毎日食べていない男子の、体力合計点は49.8点
【女子】
朝ごはんを毎日食べている女子の、体力合計点は55.5点
朝ごはんを毎日食べていない女子の、体力合計点は51.9点
また、学力の場合と同じく、「食べない日もある」「食べない日が多い」と答えた生徒の体力合計点も、「毎日食べている」と答えた生徒よりも低いです。
5. 子供が朝ごはんを食べてくれない! 理由を知って改善したい!
ただでさえ大忙しな朝。そんな朝、子供がスムーズに朝ごはんを食べてくれないと、正直困りますよね…。
どうして子供は朝ごはんをパクパク食べてくれないのでしょうか? その理由と改善策をお話ししていきますね。
5-1. 子供が朝ごはんを食べない理由|「朝ごはんを食べる時間」をきちんと確保できていない
「朝、出掛けるギリギリ前に起きてくる」というお子さんにありがちですね。起きるのが遅すぎて、朝ごはんを食べる時間を確保できていないという状態です。
改善策はズバリ「早寝・早起き」。夜は早めに寝かせて、朝はいつもより少し早めに起こすようにしましょう。お子さんの早起きに付き合う親御さんも、親御さん自身の体をいたわるために、夜は早く眠れるよう心がけてくださいね。
親子で健康的な生活を目指し、行動していけることはとても素敵なことですよ♪
5-2. 子供が朝ごはんを食べない理由|晩ごはんを食べる時間がイマイチ…
晩ごはんを食べる時間が遅いと、翌朝食欲がなくなってしまうことがあります。なぜかというと、眠る直前にごはんを食べると、体の中で十分に消化されないから。
できれば、子供が眠る2~3時間前には晩ごはんを食べ終わらせたいところです。
5-3. 子供が朝ごはんを食べない理由|食事以外のことに気を取られている
テレビやスマートフォンで観れる動画など、子供が食事中に興味を持ってしまいそうなものは、一時的に利用を禁止します。
「食事中はテレビを消す」「スマートフォンは片づける」など、食事に集中できる空間を作るようにしましょう。
5-4. 子供が朝ごはんを食べない理由|親御さんの声掛けがストレスに
「まだ食べてるの?」「しっかり食べなさいよ!」などなど、子供があまりにも朝ごはんを食べないと、ついつい言いたくなってしまいますよね…。しかし、子供は親御さんにガミガミ言われてしまうと「ますます食べたくない!」となってしまいます。
朝ごはん習慣を始めたばかりの頃は「子供に全部食べてもらおう!」と欲張らず、「少しでも毎日食べさせること」に重点を置きましょう。子供だけでなく、親御さんの心も軽くなるはずです♪
5-5. 子供が朝ごはんを食べない理由|子供が便秘気味
「朝ごはんを抜くと便秘になるリスクが高まる」とお話ししましたが、「便秘のため朝ごはんを食べたくない」という場合もあります。
便が腸にたまり胃が圧迫されると、食欲不振になってしまうことも。お子さんの便秘解消のため動き出すようにしましょう。
6. まとめ
朝ごはんは子供に良い効果をもたらしてくれます。そのため、ぜひ子供には朝ごはんをモリモリ食べてほしいところです。
「朝ごはん習慣を子供につけさせたい!」と今から頑張る親御さんは、親子ともに無理のない範囲で始めることがポイント。心と体にあまり負担をかけないようにし、朝ごはん生活を継続しましょう♪
【関連記事】
‥子供の便秘について詳しく記載がある記事です。
【参考書籍】
・田中 明、蒲池 桂子『たべることがめちゃくちゃ楽しくなる! 栄養素キャラクター図鑑』日本図書センター、2014
・小山 浩子『子どもの脳は、「朝ごはん」で決まる!』小学館、2015