免疫力を高める15の栄養素と食べ物! 風邪に負けない体を作る

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「免疫力 食べ物」アイキャッチ画像

体のダルさ・熱・咳・鼻水…。風邪を引いてしまうと、しんどくて何もしたくなくなりますよね。しかし、子育て中のお母さんや、お仕事を頑張っている方など、日ごろ忙しくしている方は「風邪なんかで休んでいられない!」というのが本音でしょう。

今回は、そんな「風邪を引きたくない方」には嬉しいページをご用意しました。免疫力を高めるための栄養素・食材をご紹介していくので、ぜひご自身の食事に取り入れてみてください。

元気いっぱい、充実した毎日を過ごせると素敵ですね♪

―注意―

小さなお子さんの場合は「摂るべきでない栄養素」や「食べてはいけない食品」があるでしょう(とくに乳児期や幼児期)。そのため、小さなお子さんに「免疫力を高める栄養素・食品を与えたい」という場合は、お医者さんや栄養士さんに相談するようにしましょう。

美味しそうなフレッシュフルーツ

1. この記事を読み進める前に、免疫細胞について知ろう

白バックに銀スプーン

はじめに、免疫細胞についてお話ししておきます。免疫細胞について少し知っていると、2章からの内容がすんなり頭に入ってくるはずです!

まず、免疫細胞とは白血球のことを指し、様々な病原菌から体を守ってくれるヒーローのような存在です。

そして、免疫細胞は1種類ではなく、いくつかの種類に分かれ、連携して病原菌と戦います。イラストにすると以下のような感じです。(実際はもっと細かく種類分けされます)

白血球の種類2

「風邪に負けない強い体」を作るためには、この免疫細胞がきちんと働ける環境を作ることが大切になってきます。

2. 免疫力を高める15の栄養素と食べ物

美味しそうなスープ

いよいよ本題に入っていきましょう。この章からは、免疫力を高める栄養素・食べ物についてお話ししていきます。

免疫力を高める」と言われている栄養素はたくさんありますが、ここでは多くの人が知っている以下15の栄養素について見ていきましょう。

  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • 亜鉛
  • 乳酸菌
  • ビタミンA
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • パントテン酸
  • ナイアシン
  • ビオチン
  • ビタミンC
  • ビタミンE

免疫力を高めたいから!」と一気に食事改善をすると、恐らく「結構大変だなあ」「なんだか面倒くさいな」と思ってしまい続けることが億劫になるでしょう。

そのため、あまり無理をしないで自分のペースで食事改善を行っていくようにしてくださいね♪

また、免疫力を高める栄養素ばかり摂取するのは間違いです。他の必要な栄養素も、必要な量きちんと摂れるよう、バランスを考えた食事を取るようにしましょう。(過剰摂取をすることにより、体に悪影響を及ぼす栄養素もあります)

では、15の栄養素と食べ物について、1つ1つ詳しくお話ししていきます。

2-1. 免疫力を高める栄養素・食べ物|たんぱく質

1章でお話しした免疫細胞の主原料はたんぱく質です。

さらに、たんぱく質は酵素の素にも。酵素は体内で行われる様々な活動(消化吸収・運動・呼吸など)を助ける大切な役割を担っています。

そんな大切なたんぱく質が不足すると、体調不良を起こしがちになるため、ぜひきちんと摂りたいものです。

例えば、以下のような食べ物にたんぱく質が含まれています。

たんぱく質2

2-2. 免疫力を高める栄養素・食べ物|食物繊維

体の中で、一番多く免疫細胞が存在する場所。それは「腸」です。

食物繊維は「善玉菌を増やす」「排便を促す」などの作用があり、腸内環境を整えてくれます。腸内の環境が良い状態にあると、免疫細胞もしっかりと働くことが可能です。

ちなみに食物繊維には2種類あり、水に溶ける「水溶性」と、水に溶けない「不溶性」とがあります。どちらも腸内環境をキレイにするために必要で、理想的な比率は「水溶性1:不溶性2」。

水溶性食物繊維・不溶性食物繊維は、例えば以下のような食べ物に含まれています。

食物繊維2

2-3. 免疫力を高める栄養素・食べ物|亜鉛

亜鉛は、免疫細胞や酵素の活動をサポートします。さらに、舌にある味を感じ取る細胞は、この亜鉛がなければ十分に機能しません。そのため、亜鉛が不足してしまうと、味覚障害を引き起こす可能性があります。

強い体を作る目的だけでなく、楽しく食事を取るためにも、亜鉛不足にはならないよう気をつけたいところですね。

例えば亜鉛は以下のような食べ物に含まれています。

亜鉛2

2-4. 免疫力を高める栄養素・食べ物|乳酸菌

スプーンで混ぜる

みなさんご存知のように、乳酸菌には腸の環境を整える作用があります。

そんな乳酸菌ですが、実は「動物性」「植物性」とがあり、それぞれが住んでいる場所によって分けられます。動物性は植物性のエサとなるので「どちらか一方のみ摂ればOK」というわけではありません。

そして、乳酸菌を含む食べ物というと「ヨーグルト」が一番に思いつくことでしょう。現在はたくさんの種類のヨーグルトが販売されていますが、「なんとなくこれ」という理由で購入しないでくださいね。それぞれのヨーグルトの特徴を把握し、自分に良さそうなものを購入するようにしましょう。

乳酸菌は、例えば以下のような食べ物に含まれています。

乳酸菌2

2-5. 免疫力を高める栄養素・食べ物|ビタミンA

ビタミンAといえば「肌をキレイにしてくれる」というイメージがありますが、実は粘膜を良い状態で保つためにも必要な栄養素。喉・鼻・腸などに存在する粘膜は、病原菌が悪さをするのを予防してくれます。

ビタミンAは別名レチノールとも呼ばれるのですが、レチノールはレバー・ウナギなどの動物性食品に多く含まれています。ただし、レチノールは摂り過ぎに注意していただきたいです。レチノールの摂り過ぎは、頭痛・吐き気・肝臓の不調などを引き起こす可能性があります。

(妊婦さんの場合はとくに注意が必要です。レチノールを過剰摂取しすぎると、胎児が奇形となるリスクを高めます)

そこで注目していただきたいのが、緑黄色野菜などに含まれるβ-カロテン。β-カロテンはビタミンAが不足した際、体内でビタミンAに変わることができます。

目安の量に対して自分がどれだけビタミンAを摂れているか考え、摂取するための食べ物を選ぶようにするといいですよ。

ちなみにレチノール・β-カロテンは、例えば以下のような食べ物に含まれています。

ビタミンA

2-6. 免疫力を高める栄養素・食べ物|ビタミンB1・B2・B6・B12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン(ビタミンB群)

ビタミンB群とは、ビタミンB1・B2・B6・B12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン、ビオチンの8つを指します。

ビタミンB1・B2・B6、パントテン酸、葉酸には免疫力を高める役割があります。しかし、タミンB群はどれか特定のものを摂ればいいというわけではなく、8つをきちんと摂れていることで、各々がよく働くのです。

例えばビタミンB群は以下のような食べ物に含まれています。

ビタミンB群

2-7. 免疫力を高める栄養素・食べ物|ビタミンC

「風邪予防のためにビタミンCを摂ろう!」とよく言いますが、実際にビタミンCは免疫力アップに効果的です。ビタミンCは免疫細胞の一種「マクロファージ」の働きをサポートするなどし、免疫力を高めてくれます。

ビタミンCを含んだ果物だと、さっと洗って切るだけで食べれちゃいます♪ 簡単に摂取できるのが嬉しい点ですね。

ビタミンCを含む食べ物の例は以下の通りです。

ビタミンC

2-8. 免疫力を高める栄養素・食べ物|ビタミンE

免疫力を高めたいのであれば、抗酸化作用がある栄養素にも注目すべきです。体内の活性酸素が細胞を傷つけてしまうのを予防することができますよ。

抗酸化作用はβ-カロテン・ビタミンCにもあるのですが、ビタミンEにもあります。

ビタミンEを含む食べ物は、例えば以下のようなものです。

ビタミンE

―補足:砂糖をたくさん使った食べ物にはご注意を!-

免疫力を高めたいのであれば、砂糖をたくさん使った食べ物に注意するようにしましょう。

砂糖を食べると、白血球が病原菌と戦う際に必要なビタミンCが少なくなってしまいます。ちなみに、白血球が元の働きを取り戻すまで、砂糖を摂取してから6時間もかかる場合があるそうです。

3. 免疫力を効果的に高めたい場合は、食べ物以外にも気を使おう

指からビックリマーク

免疫力を効果的に高めたいのであれば、食べ物に気をつかうだけでなく以下のことも実践してみてください。そうすることで、より効果的に健康的な体を作ることができますよ。

  • タバコをなるべく吸わないようにする
  • 飲酒はほどほどにする
  • 適度な運動をする
  • ストレスは上手に発散する
  • 体をあたためる

喫煙・飲酒・運動不足・ストレスの溜め過ぎ・体の冷えは、免疫細胞の働きを邪魔します…。心身ともに元気であれるよう、できることから始めるようにしましょう。

4. まとめ

カラフルな野菜たち

以上が、免疫力を高めるためにぜひトライしていだだきたいことです。

一気に生活を変えると、途中で嫌になってしまう可能性があるので、少しずつ自分の生活に取り入れていってくださいね♪

風邪に負けない強い体を作り、快適な日々を過ごしましょう!


【参考書籍】

・田中 明、蒲池 桂子『たべることがめちゃくちゃ楽しくなる! 栄養素キャラクター図鑑』日本図書センター、2014

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