脱水症状による頭痛の症状度別対処!軽症の場合と重症の場合

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「脱水症状 頭痛」アイキャッチ画像

夏の暑い時期に、あなたの周りにも・・・

 

・急な頭痛がきて、立ちくらみがする

・ひどい頭痛により自力で立つのが困難

・意識がなくなる場合もある

 

などの症状を、発症している人がいませんか?

それは脱水症状によって起こる頭痛が原因かもしれません】

 

なぜ、脱水症状による頭痛が起こるのか。

その原因は・・・

脱水症状によって、体の水分量(体液1)が少なくなってしまう

(正確に言うと、体内の水分やミネラルなどを含む体液が減少する)

体の水分量が少なくなることで、循環する血液量が減少していく

(体内の体液とは血液も含むため、血液量が減少する)

血液量が減少することで、頭に血が運ばれづらくなって、頭痛を起こしてしまう

 

※1体液とは

人が活動するうえで必要となる、血液や唾液、対外に放出される汗や尿などといった体内に存在するあらゆる水分のことで、体に関わるすべての水分の総称である。

 

 

脱水症状による頭痛は、症状によって・・・

 

・応急処置で対応できる軽度な症状

・すぐにでも病院へ連れて行く重度な症状

 

という2つに分かれます。

 

あなたの周りで、突然脱水症状による頭痛を発症した人がいたら、これからご紹介する対処法で、すぐに対応してください。

 

また、脱水症状による頭痛を予防する方法や、脱水症状の時に(予防対策の時にも)効果を発揮してくれる「経口補水液」についてもご紹介していきます。

綺麗なお水

1.脱水症状による頭痛が発症した時の対処法(軽症の場合) 

水道

あなたの目の前に、脱水症状による頭痛を発症した人がいて・・・

 

・意識がはっきりしている

・自力で立ったり動いたりすることができる

・口から飲み物や食べ物を補給することができる

 

などといった状態であれば、脱水症状としては軽度な症状です。

軽症の時に、すぐにおこなうべき対処法があります。

 

軽度の脱水症状による頭痛を、発症している人がいたら・・・

・減少した体内の水分を補給する必要がある

(水分と一緒にミネラルの基である塩分も補給する)

・体温調節や脳への血流を促すために、首もとなどを冷やす

 

という応急処置が必要になってきます。

 

あなたが少しでも脱水症状頭痛の可能性があるなと感じたら、重症化しないように軽症のうちに対策を取るようにしてください。
重症化しないために、軽症のうちに症状を和らげておくというのが一番大切になってきます!

1-1.水分と塩分を補給する

脱水症状による頭痛が軽症な場合は、すぐに「水分」「塩分」を補給するようにしてください。

 

脱水症状によって失われた体液は、体内の水分だけではなくミネラルも不足するため、水分と一緒に塩分を補給する必要があります。

 

※軽症時に補給する飲み物として【経口補水液】がおすすめです。

(経口補水液については、記事内の第4章で詳しくお話しています)

 

☑Checkポイント
なぜ「水分」だけでなく、「塩分」を補給する必要があるのか・・・

それは、体に水分を浸透させる時に、塩分を一緒に補給しておくことで、体への吸収力をアップしてくれるからです。

また、体から汗や尿などによって放出されやすい水分を、塩分の力によって、体にためやすくしてくれます。

 

1-2.首もとや脇の下を冷やす

ペットボトルとタオル

脱水症状による頭痛が軽症な場合は、首もとや脇の下などを冷やしてください。

 

なぜ、首もとや脇の下を冷やすのか・・・

脱水症状では暑い中で大量に汗をかくことによって、体の水分やミネラルが減少するだけでなく、体温調節機能も低下します。

 

・体温調節機能が低下し、上手く調節できずに上昇し過ぎた体温を下げる

・太い血管が通っている首もとや脇の下を冷やすことで、効率的に血液を冷やせる

 

などの理由から、脱水症状の時は、首もとや脇の下を冷やす対処法が効果的なのです。

 

*首もとを冷やす

首回り全体を冷やすのではなく、首の横側(左右両方)を冷やしてください。

首の左右にはそれぞれに太い血管が流れており、ここを冷やすことで体温調節をし、脳への血流をスムーズに巡らせてくれます。

※冷やす時は氷などで急激に冷やすのではなく、水に濡らしたタオルや布などで冷やすことをおすすめします。

 

☑Checkポイント
注意点として・・・

首の後ろ側は脳への大事な血管があり、そこを急激に冷やしたり冷やしすぎたりすると、血管が収縮して脳への血液循環が悪くなります。

そのため、首の後ろ側を急激に冷やすことで、逆に頭痛を悪化させてしまうことがあります。

 

 

*脇の下を冷やす

首もとと同じく太い血管がある脇の下も、冷やしてあげることで頭痛の発症を軽減できます。

特に脇の下は熱がこもりやすい場所なため、冷やすことで体温調節に効果があります。

 

首もとと違って、脳に直結する血流ではないため、冷却シートや氷水など、ある程度の冷たい温度で冷やしても問題はありません。

※ただし、冷やし過ぎには注意してください!

 

2.脱水症状による頭痛が発症した時の対処法(重症の場合)

救急車

あなたの目の前で、もしも脱水症状による頭痛を発症して症状が重症化している人がいたら、とにかくすぐに「病院へ連れて行くもしくは、救急車を呼ぶ!」という行動をとってください。

軽症なのか重症なのか判断に迷うような状態だったとしても、少しでも重症かもしれないと疑いを持ったら軽症であっても迅速に対応してあげてください。

 

※意識して気をつけておきましょう!

脱水症状が重症化すると、自分で対処することは難しく、まず間違いなく誰かの手を借りることになるでしょう。

自分でどうにかしたくても、重症化してからではもう遅いです。

他の人に迷惑をかけなくてもいいように、重症化までにならないよう軽症のうちにできる対策をとっておいてください。

 

 

それでも重症の脱水症状になってしまった場合……
         ↓

脱水症状によって頭痛が発症し

・意識がもうろうとしている、もしくは意識がほとんど無い

(相手の呼びかけにちゃんと答えられない)

・自力で立ったり動いたりできない

(立ててもふらついてしまったり、体がけいれんを起こしたりする)

・口から飲み物も食べ物も補給することができない

(水分と塩分を補給する応急処置がおこなえない)

 

などといった状態の場合は、脱水症状による頭痛の症状としては重症で緊急性が高いです。
ただし、自力でどうにかできることではありませんから、周りの人たちがすぐに病院へ連れて行き、点滴による処置を受けさせてください。

【最悪の事態を防ぐためすぐに救急車を呼び、迅速に対応してあげてください】

 

3.脱水症状かどうかを確かめる4つの方法

粘土で4

脱水症状による頭痛が重症の場合は、明らかに危険な状態なため、発症しているかどうか判断しやすいです。

しかし脱水症状による頭痛が軽症の時は、発症している人が見た目では元気な場合もあるため、判断がしづらいことも出てきます。

 

脱水症状による頭痛の疑いがある場合に、発症するのを防ぐために、頭痛の原因でもある脱水症状の状態なのかどうかを、前もってチェックしておきましょう。

 

そんな時に役に立つ、脱水症状かどうかを確かめる4つの方法をご紹介します。

3-1.握手をする

脱水症状の疑いがある人と、握手をしてみてください。

握手

握手をする

体は熱いのに手だけが冷たい

脱水症状の疑い有り

 

なぜなら・・・

脱水症状になると、体が自分の身を守ろうとして、血液が心臓などの臓器に集まります。

そのため、手足に血液が行きづらくなり、手や足だけ冷たくなってしまいます。

3-2.舌を見せてもらう

脱水症状の疑いがある人の、舌を見せてもらってください。

舌

舌を見せてもらう

唾液が少なく舌が乾いている

脱水症状の疑い有り

 

なぜなら・・・

脱水症状になると、口の中の水分も乾き、唾液が減少します。

そのため、舌の表面も乾いてしまいます。

3-3.親指の爪を押してみる

脱水症状の疑いがある人の、親指の爪を押してみてください。

爪

親指の爪を押してみる

(押すことで爪の中が赤くなる)

爪の赤みが元に戻る時間が遅い

2秒以内に赤みが元に戻ったら正常な状態)

脱水症状の疑い有り

 

なぜなら・・・

脱水症状になると、先ほど【3-1握手をする】で説明した通り、手や足に血液が行きづらくなります。

特に、細い血管が多い指先は、水分不足の変化が出やすいところです。

3-4.皮膚をつまんでみる

脱水症状の疑いがある人の、皮膚をつまんでみてください。

(手首の辺りの皮膚がつまみやすいです)

つまむ

皮膚をつまんでみる

皮膚がつまんだ形から3秒以上元に戻らない

2秒以内に皮膚の形が戻れば正常な状態)

脱水症状の疑い有り

 

なぜなら・・・

脱水症状になると、皮膚の水分量も少なくなります。

そのため、皮膚の弾力性もなくなるため、つまんだ形から戻りづらくなります。

 

4.脱水症状には経口補水液を利用する

黄色い服の女性

脱水症状による頭痛になった場合の、水分補給時におすすめしたいのが【経口補水液】です。

 

「経口補水液」は、脱水症状の時に不足してしまう「水分」「塩分」を、より効果的に補給することができる飲み物です。

 

4-1.経口補水液とは

体の中の体液(水分)と近いバランスで・・・

【水分】【塩分】が配合されている飲み物です。

 

本来このバランスの成分を体に補給するには、点滴によっておこないます。

それを飲料として補給できるようにしたのが、経口補水液になります。

 

点滴と同じだけの効果があり、点滴よりも簡単で、脱水症状による頭痛が発症してすぐに補給することができるのが、この「経口補水液」の良いところです。

 

また、脱水症状時に起こりやすい「筋力の低下」「しびれ」「不整脈」などの症状に必要な栄養素である、

・カリウムイオン

・マグネシウムイオン

も経口補水液には含まれています。

4-2.経口補水液とスポーツドリンクの違い

経口補水液と比べて、スポーツドリンクは・・・

・同じように栄養と補水効果が期待できるが、商品によって効果がバラバラである

・体への吸収が経口補水液よりも遅い

・味を優先することが多く、補水効果を低下させてしまう

 

*「経口補水液」「スポーツドリンク」「点滴」の3つを比べてみる

比較表

 

このように「経口補水液」の三大メリットは以下のようになります。

1・速い(即効性)素早く体に水分と塩分が吸収される

2・簡単(利便性)体へ簡単に取り込められる

3・確実(有効性)体に水分と塩分を確実に取り込むことができる

 

4-3.経口補水液の飲み方

手の上に電球

経口補水液は普通の飲み物とは飲み方が違います。

間違った飲み方をしていると、脱水症状に対する効果が台無しなります。

 

経口補水液は正しい飲み方で、補給をしてください。

4-3-1.1日に飲む目安量

経口補水液を飲む1日の目安量

乳児※1(0~1歳)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー30~50mI

幼児(1~6歳)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー300~600ml

学童・成人・高齢者ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー500~1,000ml

※1.乳児は体重あたりで算出する

 

 

上記の量はあくまでも目安です。

症状の度合によっては、1,000ml以上の脱水が起こることもあります。

 

基本的に経口補水液を飲む量は・・・

脱水症状によって体から【出た分】、【失った分】の水分を補給すると考えてください。

4-3-2.脱水症状の時だけ飲む

あくまで経口補水液は、脱水症状を発症した時(発症しかけている時)に飲む応急処置用の飲み物になります。

 

そのため・・・

・健康な状態で飲んでも効果はあまり期待できません

脱水症状が治まったらいつまでも飲み続ける必要はない

・食事と一緒に飲むと効果が弱まる

(食事の後に経口補水液を飲む場合は、30分以上間隔をあけてください)

・特に脱水症状になりやすい夏場の暑い時期は、すぐに経口補水液を飲めるように常備しておく

(かくれ脱水や脱水症状が疑われる時は、迷わず飲むようにしてください)

 

などの点に注意して、飲むようにしてください。

また、脱水症状が起きている人が飲んだ時に、甘く感じたりしょっぱく感じる人もいるなど、飲む人によって味が少し変わってくるのも特徴の1つです。

経口補水液

☑Checkポイント
ちなみに、脱水症状になっていない健康状態の人が経口補水液を飲むと、全然美味しく感じないそうです。

経口補水液を飲むことは、健康な状態か脱水症状かを見極める目安にもなります。

 

4-3-3.一度に全部は飲まない

経口補水液は、一度にゴクゴクと全部は飲まずに、ゆっくりと時間をかけて飲むようにしましょう。

 

その理由は・・・

急激に水分が吸収されると、血液が一時的に薄まってしまう

体は血液の濃さを正常に戻そうとして、水分を尿として出そうとする

せっかく補給した経口補水液がすぐに外へ出てしまい、脱水症状が良くならない

 

そのため、経口補水液はできるだけ少しずつ、ゆっくりと飲みましょう。

目安は500ml分(500mlのペットボトル1本分ぐらい)を、30分ぐらいかけてゆっくりと飲んでください。

 

☑Checkポイント
小さい子供には、経口補水液が入っているペットボトルのキャップを利用して、それに注ぎながらちびちびと飲ませてあげると、遊び感覚で楽しく飲めるでしょう。

 

4-4.経口補水液の購入方法

お財布からお金

経口補水液の購入方法については、なるべく医師や薬剤師などの専門家に指導をしてもらって購入することをおすすめします。

・最適なものを選んでくれる

・飲む量や期間を指導してくれる

 

*経口補水液の種類

①消費者庁許可・個別評価型病者用食品

②医薬品(医師の処方せんが必要な場合)

③一般食品

※①と②の商品は、医師などの専門家による指導をおすすめします。

 

*経口補水液の購入場所

・薬局、薬店およびドラッグストア

・医療機関や介護施設などでは、自動販売機で売られていることもある

・一般食品に分類される経口補水液は、コンビニやスーパーでも購入することができる

(2009年6月に施行された改正薬事法により購入が可能になりました)

 

*経口補水液の価格

経口補水液は効果の高さから考えても、とても価値の高い飲料です。

そのため、スポーツドリンクなどの通常市販で売られている飲料よりは、商品価格が高くなります。

 

・経口補水液――――――――――――――――――平均価格200円前後

・市販の飲料(スポーツドリンクなど)――――――平均価格100円前後

4-5.経口補水液は脱水症状以外の病気にも有効

経口補水液は栄養素がバランス良く、豊富に入っているため、脱水症状による頭痛以外の症状にも効果の高い飲み物です。

 

経口補水液が効果を発揮しやすい、主な病気をご紹介します。

4-5-1.熱中症

発症する主な原因が脱水症状である熱中症は、経口補水液が効果を発揮してくれます。

 

・吐き気などで気分が悪い

・頭がふらふらする

・足がつってしまう

 

などの、熱中症の疑いがある行動をしている人がいたら、経口補水液を飲ませてあげましょう。

 

※熱中症においても、自力で飲むことができない場合や意識がもうろうとしている人がいたら、すぐに救急車を呼んで病院へ連れて行ってください。

4-5-2.急性胃腸炎

お腹が痛い人

急性胃腸炎に多くみられる症状が、長時間の下痢です。

 

長時間の下痢が続いてしまうと・・・

【大量の水分が体から出てしまう】脱水症状が起こりやすくなる】

 

下痢で大量に体から出てしまった水分を補うために、経口補水液を飲むまたは飲ませてあげることをおすすめします。

 

☑Checkポイント
急性胃腸炎の時に、下痢だけでなくおう吐の症状もひどい時は、経口補水液を無理に飲ませない(飲まない)ようにしてください。

おう吐が続いている場合は安静にし、おう吐の症状が30分程度治まったら、様子を見て少しずつ飲ませる(飲む)ようにしておきましょう。

 

4-5-3.インフルエンザ

インフルエンザに感染してしまうと・・・

・高熱によって汗を多量にかいてしまう

・おう吐や下痢の症状も一緒に出てしまう

 

などの影響によって、脱水症状を併発してしまいます。

 

また、脱水症状を発症すると、汗が出ずに熱が下がりづらくなることで、低下した体力が回復するのに時間がかかります。

早くインフルエンザを完治させるためにも、経口補水液を飲ませてあげることをおすすめします。

4-6.経口補水液は自分でも作れる

経口補水液は自分で作ることができます。

 

<材料>

・ブドウ糖1020g(もし手に入らなければ砂糖を2040gで代用)

・食塩3g

・お水1

※飲みやすくするために、レモンなどの果汁を入れると美味しく飲めます

これらの材料を、全て混ぜ合わせれば完成です。

手作り

*自分で作るメリット

・手軽に飲むことができる

・自分好みの味にすることができる

 

*自分で作るデメリット

・カリウムやマグネシウムが含まれていないため、栄養バランスが悪い

・砂糖や果汁を入れてしまうことで、体への吸収速度が遅くなる

 

*手作りの経口補水液で注意してほしいこと

・材料を測り間違えないようにする(正確な分量で作る)

・作る部屋や容器を清潔にしておく

・素早い効果を求めている時は、市販の経口補水液を利用する

・下痢やおう吐の症状がある時は、市販の経口補水液を利用する

 

5.脱水症状による頭痛を予防する4つの方法

水を注ぐ

脱水症状による頭痛を発症してしまう前に、そうならないための予防対策も重要です。

 

予防方法として・・・

・こまめに水分を補給しておく

・帽子などで日差しから頭を守る

・日陰でこまめに休憩をする

・夜はしっかりと睡眠をとる

という4つの脱水症状頭痛に対する予防方法をおすすめします。

5-1.こまめに水分を補給しておく

当り前のことだと思うかもしれませんが、意外とできていない人は多いです。

 

こまめな水分補給の目安は・・・

【コップ1杯の水を1日の中で最低8回は飲むようにしてください】

(一度に8杯飲むのではなく、1日の中で計画的に飲むようにしましょう)

 

1日の中で・・・

①起床時→②朝食時→③午前10時頃→④昼食時→

→⑤午後3時頃→⑥夕食時→⑦入浴前後→⑧就寝時(寝る前)

というようなサイクルで、コップ1杯分の水分をとるようにしましょう。

水を飲む

夏場の暑い日などは、サイクルの間隔をもっと細かく分けて、8回以上水分を補給する対策をとっておいてもいいでしょう。

 

人の体は約6割が水分によってできています。

体の水分が3~5%減るだけで(体重50kgの人で約1.5~2.5kg分)体調に異常が出てきます。

脱水症状を予防するだけでなく、こまめに水分を補給しておくことはとても重要です。

 

☑Checkポイント
水分補給をする時は・・・
なるべく「お水」「スポーツドリンク」「経口補水液」を飲むようにしてください。

他の飲み物だと・・・
「コーヒー」「紅茶」「お茶」は、利尿作用(おしっこをしたくなりやすい)のあるカフェインが多く含まれているため、あまりおすすめはしません。

 

5-2.帽子などで日差しから頭を守る

暑い日に外へ出る時は、日差しから頭を守るために帽子をかぶるようにしてください。

 

頭に直接日差しが当たることは・・・

・体力を消耗しやすくなる

・汗をかきやすくなり脱水症状を発症しやすい

 

頭だけでなく、なるべく体全体を日差しから守れるように、帽子のつばが広め(大きい)のものや帽子に限らず日傘などを利用することもおすすめします。

5-3.日陰でこまめに休憩をする

暑い時に体力を消耗し過ぎてしまうと、脱水症状による頭痛を発症しやすくなります。

 

そのため、外の暑い中で活動している時は・・・

・数分置きに日陰や涼しい部屋などで、こまめに休憩をとってください

・休憩の時は必ず水分補給をしておきましょう

 

夏場の暑い時期は、学校や仕事などで涼しい部屋の中にいても、体力を消耗していて脱水症状になっていることがあるため、こまめな休憩を心がけてください。

5-4.夜はしっかりと睡眠をとる

夜

寝不足状態だと、体力が落ちてしまい、脱水症状による頭痛を発症しやすくなります。

そのため、しっかりと夜に睡眠をとっておきましょう。

 

・風呂上りなど、体が火照っている状態で就寝しない

(体が火照っている状態だと寝つきが悪くなるため、体を冷ましてから就寝する)

・冷房器具で部屋を涼しくすることや寝具用の冷感アイテムなどを使用して就寝する

 

などの工夫で睡眠環境を整え、ちゃんと栄養も摂り、寝不足で体力を低下させないように睡眠をしっかりととりましょう。

 

6.年代別のこんな危険サインが出ていたら脱水症状

各年代別に「こんな危険サインが出ていたら脱水症状の可能性が高い」というチェック項目を、まとめてみました。

項目に1つでも当てはまったら、脱水症状を疑い、すぐに水分補給などをおこなってください。

泣く

*乳幼児(周りの人が気づくことによる発見)

機嫌が悪い

泣いてばかりいる

おっぱいを吸ったままなかなか離さない

オムツが濡れていない

泣いても涙が少ない

暑いところで汗が出ない

微熱がある

1つでも当てはっまたら脱水症状を疑ってください

日差し

*小学生~中学生(周りの人が気づくことによる発見)

元気がない

食欲がない

暑いところで汗が出ない

よくふらつく

立ちくらみを起こす

頭痛を訴える

1つでも当てはっまたら脱水症状を疑ってください

つる

*高校生~大人(自分で気づくことによる発見)

夏バテ気味と感じる

頻繁にのどが渇く

尿の色がいつもより濃い

口の中や口の周りが乾いている

足元がふらつくような症状がある

日中にトイレへ6時間以上も行っていない

口の中がねばねばする

足がつる

1つでも当てはっまたら脱水症状を疑ってください

 

7.実は・・・冬でも脱水症状による頭痛は発症する

雪だるま

あなたも脱水症状による頭痛となると、夏に発症するものだと思っているかもしれませんが、実は・・・冬でも脱水症状による頭痛は起こります。

 

冬でも脱水症状による頭痛発症する原因の1つとして考えられるのが、見た目は元気で本人も体調が悪い自覚もなく脱水症状を起こしている・・・【かくれ脱水】です。

 

☑Checkポイント
かくれ脱水とは・・・

水分を補給できていないことなどが原因で、ほとんど体調に変化はなくても、体内の水分が減ることによって、自分でも気づかぬ間に脱水症状を発症している状態です。

気づかずにそのまま放置し続けると、重度の脱水症状になる場合もあります。

 

7-1.なぜ冬でも脱水症状による頭痛が発症するのか

冬に脱水症状を発症する一番の要因は「かくれ脱水」です。

「かくれ脱水」になる主な原因として、2つの理由があります。

 

・冬はあまり汗をかかないため、水分が足りていないという自覚が無い

(水分が足りていないという自覚が無いため、定期的な水分補給をしなくなる)

・冬は空気が乾燥しているため、気づかぬ間に体内も乾いてしまっている

(室内でも暖房をつける機会が多くなるため、乾燥しやすくなる)

7-2.症状を予防する方法

ペットボトルから水を注ぐ

冬に発症してしまう脱水症状による頭痛を予防する一番の方法は、やはり夏場と同じ対策で、こまめな水分補給をすることです。

 

できる限り・・・

【食事と食事の間に12回の水分補給を心がける】

15回以上はコップ1杯の水分を補給しておきましょう】

 

飲み物に関しては、夏場ほど緊急性は高くないため、経口補水液でなくてもお水やスポーツドリンクなどで大丈夫です。

 

冬場の脱水症状による頭痛は、発症する前に予防しておくことが、夏場以上に重要です。

 

8.<まとめ>

飛ぶ水

今回の「脱水症状による頭痛の症状度別対処法!軽度の場合と重度の場合」についてまとめると、

あなたの目の前にいる誰かが・・・

脱水症状による頭痛を発症していたらすぐに緊急の対処をする】

症状が軽度・重度にかかわらず、迅速な対応をしてあげてください。

そんなあなたも・・・

脱水症状による頭痛にならないようしっかり予防対策をしておく】

ということが大切になります。

また、記事内でご紹介した【経口補水液】を上手く活用しながら、脱水症状による頭痛に関して、対処と予防をおこなってくださいね。


【参考書籍】

・谷口英喜『イラストでやさしく解説!「脱水症」と「経口補水液」のすべてがわかる本』日本医療企画、2014

おすすめ記事