
今回は学生さん(とくに中学生)に嬉しい記事をご用意しました! 「授業ノートの取り方」について、なるべく詳しくお話しします。
「どんな風にノートを取ればいいの?」「私(僕)のノートが見にくい」と感じたら、ぜひご紹介する取り方を試してみてください♪
「こんな風に書かなきゃダメ!」というわけではありません。良いノートの取り方を知った上で、自分にとって分かりやすいノートを作ってくださいね。
―学生のお子さんを持つ親御さんへ―
学生のお子さんは日々「どうやって勉強と向き合おうかな」と考えているはずです。そんなお子さんに「こんな風にノートを取ればいいんじゃないかな」とぜひアドバイスをしてあげてください♪ 押し付けるように言うと、お子さんは嫌がると思うので、優しく伝えてあげるといいですよ。
目次
1. 教科を問わず、授業ノートを取る際に守るべきこと5つ
始めに「教科を問わず、これは守ってほしい!」という点を5つご紹介します。以下の5つを守りつつ、各教科に適したノートを作ってくださいね。
―ノートに書き込む際、守るべきこと5つー
・日付、授業で習う内容(テーマ)、教科書のページ数をちゃんと書く
・新しいテーマにうつる際は、次のページから書き始める
・後からメモができるように、余白がきちんとあるノート作りを心がける
・シンプルな色使いにし、各色の役割を決める
・「大切だ」と思う箇所は囲ったり、印をつける
以上のことを守りつつ、見やすいノートを作っていきましょう!
次の章からは「教科別(数学・理科・国語・社会・英語)」のノートの取り方を解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね♪
2. 【数学】授業ノートの取り方
それでは「数学の授業ノート・取り方」から見ていきましょう!
数学の授業は、他教科と比べて進むスピードが速い気がしませんか? そんな中、黒板に書いてあることを丁寧に写そうとすると、「黒板の内容は写したが、肝心の授業内容が理解できていない」という状況に陥ります。
数学のノートは「パパッと書くこと」を意識しましょう。図を書く際は、あまりに雑でなければ定規を使わなくても構いません。(図は大きく書いた方が見やすいです!)
また、先生の進め方に慣れてきたら「黒板に書いてあっても、ノートに書き写す必要はない」という箇所も出てくるでしょう。そのような箇所は、書き写さなくても大丈夫です。(ただし、数学のノート提出がある場合、先生が黒板に書いたことはなるべく写すべきかも…)
また、数学の授業では、問題を解く機会がたくさんあるはず。
自分が書いた答えが間違っていても、消しゴムで消してしまうのはNGです。間違いを記録として残し、正しく理解することで数学力がアップします!
「間違った問題の正しい解答」と「どうして間違ったのか」をメモ。その後、間違った問題は解き直すようにしましょう。授業中に解き直す時間がない場合は、授業後やお家で解き直してくださいね。
(数学の授業ノート・例)
3. 【理科】授業ノートの取り方
次に「理科の授業ノート・取り方」について見ていきます。
理科の場合は、「授業内でどれだけ理解できるか」が大事になってきます。授業で行われる実験は、しっかりと集中して行ってくださいね。
そして、理科の授業ノートは「先生が黒板に書いたことを写すだけ」では不十分。
「疑問点」「思ったこと」「実験の結果予想・結果・過程」を書けば、とても良い授業ノートができることでしょう。ノートにどんどん書き込むことで、やる気や興味も湧いてくるはずです♪
また、理科の授業ノートには、図を書き込む機会がたくさんありますよね。
図は見やすいように大きく書くことがポイント。また、図の周りには余白を残してください。そうすることで、図の周りにもコメントを書き込むことができます!
(理科の授業ノート・例)
4. 【国語】授業ノートの取り方
「国語の授業ノート・取り方」について、詳しくお話ししていきます。
多くの子がすでに行っていると思いますが、国語のノートは「縦書き」が基本です。
先生が黒板に文字を書く際、縦に書きますよね。それにも関わらず、ノートの文字が横書きだと「まとめづらさ」を感じることでしょう。
また、国語のノートには、「殴り書き」「ちょっとしたメモ」のような「乱雑な文字・文章」は書かないようにすべきです。
文字を書く際は「丁寧に」を心がけてください。文法にも気を使い「誰が読んでも正しく理解できるような文」を書きましょう。
授業中に間違ってしまった問題は「正しい解答」だけでなく、「間違えた理由」もきちんと書くようにしてくださいね。国語の問題においても「解いたら解きっぱなし」はダメです!
(国語の授業ノート・例)
5. 【社会】授業ノートの取り方
「社会の授業ノート・取り方」を解説していきます。
社会の場合、「授業ノートを使えば暗記できる」という状態にするのがベストでしょう。そのために使うべきなのが「オレンジ色のペン」と「赤透明シート(下敷き)」。
黒板の文字を写す際「ここはテストに出そう」「大事だ」と思う箇所を、オレンジ色のペンで書くようにします。オレンジ色の文字は、赤透明シートをかざせば消えるため、暗記をするときにすごく役立ちます♪
以下の例では、大事な箇所が赤文字になっています。赤文字だと、赤透明シートで消えにくいためオレンジ色で書いてくださいね。
(社会の授業ノート・例)
※少し話がそれますが、テスト前に「自己流の穴埋め問題」を作るのもオススメです。「ノートだけじゃ覚えられない」「自信がない」という子はぜひやってみてください。
詳しい方法については、別ページでお話ししています。この記事の最後【関連記事】にリンクを記載しておきました。
6. 【英語】授業ノートの取り方
次は「英語の授業ノート」についてお話しします。ご紹介する取り方は、この記事の筆者が、学生時代に英語の先生から教えてもらった方法です。テスト勉強の際もしっかり役立ちます。
それでは、具体的な取り方を見ていきます。
英語の授業では、教科書に載っている英文を書き写す機会がたくさんありますよね。
英文を書き写すときは、ノートの左ページに英文、右ページに和訳を書くようにします。右ページには端に線を引く、またはページを折って、メモ・知らない単語を書くスペースを作ってください。
(英語の授業ノートを開いたとき)
英文は一文ごとに、番号をつけて書くようにします。また、1行書いたら1行空けて書き、後からメモができるようにしておいてください。
(英語の授業ノート左ページ・例)
(英語の授業ノート右ページ・例)
筆者はテスト勉強をする際、上の構成で作ったノートを使い、「英文を読んですぐに和訳が言える」「和訳を読んで英文をすぐに言える」という状態まで頭に入れ込んでいました。「かなり効果のある英語のテスト勉強法だったなあ」と今振り返っても思います♪
文法については、ノートに図を書いたりし「目で見て理解できる状態」にするのがオススメです。理解度が高まることでしょう。
※当ホームページには「英単語の覚え方コツ」について記載した記事もあります。ページ下部【関連記事】にリンクがありますので、ぜひご覧ください♪
―補足:「ノートの取り方」を本で学びたい場合―
「ノート作りを見直したい」と思ったとき、ぜひ読んでいただきたい本をご紹介します。
オススメの本は「中学生の成績が上がる! 教科別『ノートの取り方』最強のポイント55(監修:小澤 淳」です。定価1,500円(税別)で、Amazonでも購入することができます。
このページでご紹介した取り方と異なる部分もありますが、すごく分かりやすい本です♪
授業ノートの取り方だけでなく、「まとめ(復習)ノート」「演習ノート」などの作り方も載っています。ためになる一冊です。
7. ノートを購入するなら、どんなノートがオススメ?
ノートを購入する際、ぜひチェックしていただきたいノートをご紹介します。ご紹介するノート以外にも、様々な工夫がされたノートが売っているので、ぜひ自分にあったものを見つけてくださいね!
7-1. 「英語が上手に書けない」という子にオススメのノート
中学生というと、まだまだ英語を書くことに慣れていない子が多いでしょう。そんな子にオススメなのが英習罫入りのノートです。
以下のように4本線が引いてあり、文字のバランスを考えながら書くことができます。
英語を書くことが上手になると、授業がさらに楽しく感じますよ♪
7-2. 「整理されたノートを作りたい」という子にオススメのノート
以下はよくある普通のノート。ページ数・問題番号の記入場所をあまり考えずに書くと、なんだかゴチャゴチャして見えませんか…?
そんなゴチャゴチャを解消できるのが、「マージン罫」が入ったノート。
マージン罫(以下だと赤い縦線)があるノートを使うと…
マージン罫の左側に、ページ数・問題番号を書くと、スッキリとした印象のノートになります♪ マージン罫があるだけで、こんなにも違うんですね…。
7-3. 「文字間を揃えて、見やすいノートにしたい」という子にオススメのノート
筆者が学生自体に使っていたノートをご紹介します! 「文字間を揃えたい」「フリーハンドでも図形を綺麗に書けるようになりたい」という子にオススメです♪
筆者がかつて使っていたノートは「ドット入り罫線」が使われたノート。以下のようなページになっており、字と字の間隔をある程度揃えることができます。
フリーハンドで図形を書く際も、ドットがあれば綺麗に書くことができるでしょう。
すごく使い心地が良いノートなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
8. こんなノートの取り方はしないで! やりがちなNGノート3選
この章では「NGなノートの取り方」をお話しします。やりがちなので、気をつけてくださいね。「私(僕)やってるかも…」と思ったら、すぐに改善しましょう!
8-1. こんなノートの取り方はNG! 黒板の文字を写しただけで満足しちゃう…
「黒板の文字を写すだけで授業が終わっちゃう」という子は、授業内容が頭の中にイマイチ入っていないはず…。「先生の話を理解しつつ、ノートもきちんと書けている状態」を目指しましょう。
「どんな風に書こうかな」と迷ってしまうと、黒板の文字を書き写すスピードが遅くなってしまいます。そのため、教科ごとにノートの書き方を決めてしまいましょう。
ササッと写して、先生の話を聞ける余裕を持ってくださいね♪ 先生の話を聞けると「ここは大事」というポイントも、分かるようになることでしょう。
8-2. こんなノートの取り方はNG! かわいい&カラフルなノート作りに必死…
「たくさん色ペンを使って、ノートをかわいくデコレーション!」これも、NGなノートの取り方です。
もしかすると「楽しく授業を受けられるように」という思いでやっているのかもしれません…。しかし授業中「ノートをかわいく取ること」を頑張ってしまい、肝心の内容が耳に入ってこないでしょう。
また、色ペンを使いすぎると、かえってノートがゴチャゴチャして見えることも…。復習やテスト勉強をする際、気が散ってしまう原因になることもあります。
授業中に使う色ペンの量は減らすよう努めましょう。使用する色ペンの量が少なくても、見やすく、分かりやすいノートを作ることができます。
8-3. こんなノートの取り方はNG! 字・図で埋め尽くされていて余白がない…
ノートを字・図で埋め尽くすと「勉強をした気」になれますよね…。筆者も「余白がないノート作り」をしていた時期があるので、その気持ちはよく分かります。
しかし、余白がないノートは追記がしにくいです。
また、後々ノートを見た際に「なんだか汚い」と感じることでしょう。汚いノートを見ると、勉強する気も削がれてしまいます…。
将来の自分のためにも「余白がきちんとあるノート作り」を心がけましょう!
9. まとめ
意外と奥が深い「ノートの取り方」。ノートの取り方ひとつで、成績にも関わってきそう…。
この記事を読んで「ノートの取り方を見直そう!」と思っていただければ嬉しいです。分かりやすい&見やすいノートを作ることができれば「勉強する気」も上がることでしょう。
授業で学んだことをきちんと吸収し、より良い学生生活が送れると素敵ですね♪
【関連記事】
‥歴史を覚える際は「穴埋め問題」を自分で作ってみてもいいですね。詳しくは、上のページ「1-3-2. 自己流の穴埋め問題を作る」にあります。
・英単語の覚え方|もっと楽に覚えられる3つのコツを教えます!
‥英単語の覚え方コツについて、詳しくお話ししています。
【参考書籍】
・太田 あや『東大合格生のノートはかならず美しい』文藝春秋、2008
・小澤 淳『中学生の成績が上がる! 教科別「ノートの取り方」最強のポイント55 (コツがわかる本!ジュニアシリーズ)』メイツ出版、2012
・高濱 正伸・持山 泰三『子どもに教えてあげたいノートの取り方』実務教育出版、2010