待機児童問題などで、保育園への入園はまだまだ難しい状況と言われています。
希望の保育園になかなか入園することができず、保活(保育園に入園するための活動)にあけくれている親御さんも多いのではないでしょうか。
そんな中で保育園への入園が決まってくれると、一安心できてとてもうれしいですよね。
実際に保活のゴールは「入園承諾」の通知がくることですが、
あなたとお子さんの新しい生活はむしろこれからがスタートです!
特にお子さんの新生活はあなたにとっても初めてのことだらけなので、保育園の準備はどうしたらいいのか不安に思っているかもしれません。
保育園の申し込み時期は、通う園によって違います。
4月入園を希望する場合には、前年度の11月ごろから募集を開始するところが多いようです。
4月以降の途中の月で入園する場合は、入園希望月の前月で園が指定する日にちまでに申し込みをしておく必要があります。
(ほとんどの保育園は前月の10日までに申し込むことが多いようです)
希望の保育園への申し込みが完了し、入園承諾の通知も届いたら、入園に向けての準備をしていくことになります。
入園前に準備する物は、私立はもちろん、公立でも園によって異なります。
まずは、お子さんが行く予定の保育園の、入園案内をしっかりと読んでおいてください。
また、準備する物は手作りでなくても大丈夫です。
もちろん、手芸やハンドメイドが好きで得意だという人は、ぜひ作ってあげてください。
ただし、特にお子さんが0~2歳頃までの場合は、正直お子さんは手作りでも既製品でもわからないというのが現実です。
あなたも新生活の準備で忙しい時に無理する必要はないので、もし既製品で事足りるなら買って準備することをおすすめします。
「手芸が苦手だけど、子供のために手作りしたい!」という人は、新生活が落ち着いてから、時間がある時に手作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
ここでは、保育園の入園前に準備する代表的な物と、準備する際のポイントなどをご紹介します。
あなたのお子さんが入園する保育園に必要な物をチェックして、準備の際に参考にしてください!
目次
1.保育園の持ち物の準備
保育園が決まってから、入園の日までの準備期間はどれくらいあるのでしょうか?
人によっては「3月後半になってから入園が決まった!」という人もいるようです。
入園の日から逆算して、
・買う物
・手作りする物
・家にあるもので活用できる物
に分けましょう。
最近では、手芸屋さんで好きな布や材料からオーダーで作ってくれるサービスがあります。
時間がない人は、こういうサービスも活用してください。
1-1.通園バッグ
保育園指定のバッグがある場合もありますが、手作りでなくてはいけないという保育園もあるようです。
手芸が苦手な上に時間がない場合は、手芸が得意な知人、もしくは手芸屋さんにお願いしましょう。
「時間があれば自分で作りたかった!」という人は、後からでも時間のある時につくればいいのです。
手作りの場合は、サイズや材料などが指定されていることが多いです。
サイズの指定がない場合は、市販の通園バッグが縦30cm、横40cmのマチなしのものが多いので参考にしてください。
生地はキルトが一般的ですが、伸縮性が少なく、丈夫なものならOKで、水をはじく加工がされている生地にすれば、雨の日でも濡れずに便利です。
ただ、柄が限られてくるので、そこはあなたとお子さんの好みで選んでください。
バッグについて特に何の指定もない場合は、荷物が十分に入る大きさの既製品のバッグでいいと思います。
通園時にあなたが持つ場合は、肩かけができて両手が使えるものがいいでしょう。
ベビーカーを押したり、お子さんと手をつないだり、バッグを持つ余裕はないと思います。
1-2.着替え
汚れた時のために、シャツ、上着、ズボンを2~3セットは保育園に置いておくところが多いようです。
これまで着ていたもので大丈夫ですが、保育園によっては細かい指定があるところもあります。
入園前に確認しておきましょう。
一般的には、以下のような指定のあるところが多いようです。
1歳以上のクラスでは、基本は上下別のもの
・フード付きのものは引っかかったりする可能性があるのでNG
・子供は大人より暑がりで、さらに冷暖房で調節しているので、厚手のものは避ける
・女の子は動きやすいように、スカートの場合は下にレギンスやズボンを着用することが望ましい
・自分で着脱できるように、ズボンのウエスト部分はゴム、上着はきつすぎないサイズのもの
・ボタンが自分でできないうちは、シャツのような前開きよりも、かぶりのTシャツやトレーナーなどが望ましい
・動きやすく、伸縮性のある生地のものがよい
また、保育園ではコーディネートまでは考えてくれません。
「上着が汚れたから、置いてある上着を着せる」というだけなので、お迎えの時に自分の家では絶対にやらないような組み合わせの洋服を着ている時があります。
そのまま家に帰るだけならすぐに帰ればいいのですが、帰りに習い事や病院に寄るような時には少し気まずい思いをするかもしれません。
上下ともにシンプルなものを保育園に置いておくと、着替えがどんな組み合わせになっても気にならずにすむかもしれませんね。
1-3.帽子
こちらも園指定のものがあるかもしれないので、事前に確認しておきましょう。
特に指定のものがない場合でも、おそらく
・通園時の帽子(紫外線カットや熱中症防止、寒い日には防寒のため)
・お散歩や外遊びの時の帽子(紫外線カットや熱中症防止のため)
の2種類を使うと思います。
お散歩や外遊び用の帽子は基本的には保育園に置きっぱなしになります。
指定の場合は、キャップの後頭部の部分に首の日よけの布がついているものが多いようです。
特に指定のない保育園では通園時の帽子は使わなくてもいいですが、夏の暑い時期には必要になると思います。
その際は、
・視界をさえぎらないようなもの
・ちゃんと日差しを避けられるもの
・汗をかいても洗濯できて、清潔を保てるもの
・落ちないようにゴムがついているもの(ない場合は、ゴムをつける)
などをポイントに選んでください。
1-4.お昼寝用ふとん
お昼寝用のふとんは、全部用意する場合と、敷きシーツや掛けふとんのみ用意する場合があります。
もしくは、そのどちらも保育園で用意してくれることもあるので、あなたが何を用意しなければいけないのかは入園案内を見て確認してくださいね。
ふとんを全部用意する場合は、子供用品を売っているお店やインターネットなどを利用するといいでしょう。
「敷きふとん、敷きふとんシーツ、掛けふとん、掛けふとんシーツ、枕、枕シーツ、収納バッグ」などが、セットになっているものが売っています。
シーツ類は、ファスナーになっているものよりはヒモで結ぶタイプの方が安全なようです。
また、毎週持ち帰る保育園もあるので、持ち運びに苦労しないサイズのものを選びましょう。
「敷きシーツだけ」 「掛けふとんだけ」など一部だけを準備するという場合は、保育園からサイズなどの指定があると思います。
どちらもバスタオルで代用する保育園もあるようです。
その場合でも、ずれないように四隅にゴムを縫いつけたり、名札を縫いつけたりすることもあるようなので、確認してください。
子供が毎日寝るものなので、ふとんは汗などを吸収しています。
なるべく洗濯できる素材のものがいいですね。
1-5.タオル
遊んでいて汚れた時、外から戻ってきた時など、子供は1日に何回も手を洗います。
その時に使うためのタオルを1日に1~2枚持っていく保育園が多いようです。
ロッカーやタオル置き場にひっかけておく保育園では、タオルの端にループ状にヒモをつけるように指定されることがあります。
ハンドタオルにヒモを縫うのもいいですし、今では「ループ付きタオル」のような名称で市販されているものもあります。
子供が使うものなので、大き過ぎず、水分の吸収がよい素材のものがいいでしょう。
1-6.エプロン
食べこぼしで洋服を汚さないために、食事の時につけるエプロンです。
離乳食が始まっている0歳から、食べこぼしの多い2歳クラスくらいまで使う保育園が多いようです。
自分でスプーンやフォークを使い始めたころは、手づかみを交えたり、大人が考えないようなところを汚したりするので、長袖タイプのものがおすすめです。
さらに、食べこぼしをキャッチしてくれるポケットがあると、ズボンまで汚さずに済みそうです。
1日1枚という保育園もあれば、昼食、おやつ、夜の捕食、とそれぞれ使うために1日2~3枚の用意が必要な保育園もあるようです。
1-7.パジャマ
保育園によりますが、お昼寝の時にパジャマに着替える保育園では、1歳クラスくらいからパジャマの準備が必要です。
1歳クラスなどでは、まだ自分で着替えられなくても、練習を兼ねて着脱のしやすいものを準備しましょう。
また、寝る時は意外と汗をかくものです。
特に冷暖房完備の保育園では、冬でも裏起毛など分厚いものは避けましょう。
1-8.スタイ
スタイとは、いわゆるよだれかけのことです。
0歳や1歳のクラスで、よだれが出ている子にはスタイを多めに持たせるといいでしょう。
肌が弱く、よだれかぶれなどを起こしやすい時期なので、先生が気づいた時にサッと拭けるスタイは便利ですよ。
1-9.おむつ・おしりふき
おむつがはずれていない時は、1日6~8枚を目安におむつを準備します。
お腹の調子がよくない時などは、10枚くらいあると安心ですね。
もし用意している枚数で足りない場合は、保育園にあるおむつを使わせてもらって、後日自宅から使用した枚数を返すか、その費用を負担するところが多いようです。
おしりふきも足りなくなることがないように準備しましょう。
「おしりふきがなくなったので、持ってきてくださいね」と、お迎えのときに言われたり、帰ってから見た連絡帳に書かれていたりするかもしれません。
そんな時にもあわてないように、家にはいくつかストックしておくといいですね。
おむつがはずれる時期は、子どもによってそれぞれ異なります。
保育園では、先生がこれまでの経験をもとに、その子に合った時期を見計らってトイレトレーニングを始める相談をしてくれることがあります。
「自宅だけでトイレトレーニングをするよりも、とても楽だった!」という声が多いので、ぜひ先生を頼りにしてみてはいかがでしょうか。
2.保育園の持ち物以外の準備
持ち物の準備以外にも、保育園に入る前に準備しておきたいものがあります。
それは「雨対策」と「生活面の見直し」です。
2-1.雨対策グッズ
雨の日でも、快適に通園するためのグッズをそろえておきましょう。
・傘(大人用・子供用)
・レインコート、ポンチョ(大人用・子供用)
・長靴(大人用・子供用)
・自転車の子供乗せシート用の雨カバー
・荷物を入れる防水バッグ、防水カバー
以上が主に必要なものです。
子供用の傘は、透明な部分のあるものが好ましいです!
子供は傘をさすと上の方の視界がさえぎられてしまうので、親の顔が見えて安心できるようなものを選びましょう。
まだ傘を持って歩けない年齢の子供には、レインコートやポンチョがあると便利です!
また、抱っこで移動するような月齢の子供の通園には、抱っこひもを使用した状態で着られるレインコートを用意すると便利でしょう。
自転車通園の人は、自転車の雨対策も必要です!
荷物が濡れないように、大きめの防水されたバッグやカバーなども準備しておくと安心ですね。
2-2.平日のタイムスケジュール確認
仕事をしている親御さんで、お子さんが保育園に通うようになれば、平日は時間との勝負になります。
朝は出発する時間から逆算して、何時に起きれば間に合うのか計算してみましょう。
洗濯などの家事は夜のうちに終わらせるのか、朝やるのか、状況によって今までとはまったく異なるスケジュールに変更したほうが効率的なこともあります。
これまでの習慣にとらわれずに、あなたも含めた家族が気持ちよく過ごせる生活をイメージしてみてください。
夜の時間も計算しておくことが大事です。
平日は子供のお迎えが終わってから寝かしつけるまで、何時間あるか計算しておきましょう。
仮に18時にお迎えに行き、21時に寝かせるとしたら、たった3時間しかありません。
週末におかずを作り置きして夕食準備の時間を短縮するなど、対策を考えてみてください。
2-3.保育園グッズ置き場の確保
上記にあるように、保育園に通うには準備品がたくさんあります。
通園に必要なグッズを、整理して置いておく場所を家の中に作らなくてはいけません。
スペースの問題もありますが、可能ならば保育園グッズはリビングの1ヶ所にまとめて収納することをおすすめします。
月齢が低いうちは、保育園の準備のために少しでも子供から離れるのは不安でしょう。
そんな時は子供から離れた場所で準備するのではなく、子供の目につくところで準備を続けていると、2歳くらいになったときには子供が親のマネをして一緒に準備してくれるようになります。
保育園の準備をする時間が、親子の触れ合いの時間になると、めんどうな準備も楽しい一時になるはずですよ!
3.親の準備
保育園に通うようになって、準備しなければいけないのは、子供の物だけではありません。
親であるあなたの準備も必要になってきます。
主に
・復職をする
・家事の進め方
などの準備が必要となってくるでしょう。
3-1.復職の準備
復帰する職場がスーツ着用などかっちりした服装の場合は、出産によって体型が変わってしまい、持っている服が入らない可能性があります。
当日に慌てないように、出勤前に確認しておきましょう。
また、月齢の低い子供を抱っこしながら保育園まで行って、そのまま出勤する場合は、ヒールの靴では危険です。
持っていない人は、出勤にも使えるかかとの低い靴を準備しましょう。
通勤バッグにも注意が必要です。
保育園で使用するグッズを持ったり、子供と手をつないだりする場合も多いので、リュックや肩かけタイプのもののほうが便利です。
3-2.家事の準備
復職して仕事が始まれば、家事に費やせる時間は減ります。
限られた時間で家事をこなすために、以下のことを試してみてください。
・家族で家事の分担をする
夫婦など、同居している家族でできるだけ家事を分担しましょう。
1人に集中してしまうと、時間的な問題のほかにも「自分だけがこんなにがんばっている」という精神的な負担にもつながる可能性があります。
・時短家電を購入する
使うことで時間の短縮になる家電は、忙しい毎日の助けになります。
1番のおすすめは食器洗浄機。
機械が食器を洗ってくれている時間がまるごとほかのことに使えます。
仕事に行っている間に掃除をしてくれるロボット掃除機や、洗濯機の時間短縮コースなども便利ですね。
・ごはんの作り置きをしておく
家事の中でも、ごはんの準備はかなり時間がかかります。
時間のあるときに作り置きをして、冷凍保存などをしておきましょう。
仕事で疲れたり、残業で遅くなったりしたときでも手軽に準備することができます。
・「できなくてもいい」という心の余裕を持つ
もしその日のうちに家事が終わらなかったとしても、自分や家族を責める必要はありません。
新しい生活に慣れないうちはもちろん、年数が経ってからでもいろいろな都合で家事が終わらないということがあると思います。
そのときにネガティブになると家族みんなにも広がってしまうので、「ま、いいか」と気持ちを切り替えましょう。
4.<まとめ>
保育園に入るまでも大変でしたが、入るのが決まってからの準備もなかなか大変なものです。
ここでご紹介したほかに、「気持ち」の準備も必要になります。
今まで24時間ずっと一緒だったわが子と離れる時間ができるということは、子供にとってもあなたにとっても未知のことです。
不安や寂しさでいっぱいかもしれませんね。
でも、実際に職場に復帰すると生活にメリハリができて、子供と一緒にいる時間を大切に過ごそうと意識することが多いようです。
保育園は子供にとってもお友達ができたり、親以外にも自分を大事に思ってくれる大人がいるということを学んだりできる場所です。
子供は大きく成長してくれるはずです。
その成長を楽しみにしながら、保育園の準備をがんばってくださいね。