文章が速く読めるようになる「速読」。
もしかしたら、これを読んでいるあなたも、「子供には速読を学ばせたい」と考えているかもしれませんね。
しかし、いざ「子供に速読の勉強をさせたい」と思っても、何をすべきなのか分からないですよね…。今回は、そんなあなたにぴったりのページです♪
速読のトレーニング方法を一気にご紹介していきますので、「うちの子には、どんな方法で速読を身につけさせればいいのかなあ」と考える際の参考にしてみてください。
では、お話ししていきます!
目次
1. 本やアプリなどを使って、速読トレーニングをする
「本を買って学ばせたい」「子供には楽しく学んでほしい」と考えている方もいると思うので、速読トレーニングができるおすすめの本・スマートフォンアプリなどもご紹介していきます。
(本やアプリによって、速読トレーニング方法に違いがあります)
1-1. おすすめの速読トレーニング本
まずは速読トレーニングができる、おすすめの本から見ていきましょう。
以下の2冊はAmazonでも売っていますので、ぜひ購入を検討してみてくださいね!
―おすすめの速読トレーニング本―
「子供の速読トレーニング」著:寺田昌嗣
小学校4年生~のお子さんに適した速読トレーニングの本です。「速読ができるとどんな嬉しいことがあるのか」や「具体的な速読トレーニング方法」などもばっちり載っています。また、「どうやったら子供の速読トレーニングに対するモチベーションを上げられるのか」についても記載があり、速読を学ばせたい親御さんにもありがたい本です。
「速読の基本が面白いほど身につく本」著:呉真由美
速読の基本がきちんと書かれています。また、毎日続けられそうな速読トレーニングもイラスト付きで説明されていて分かりやすいです。しかし、この本には「ふりがな」がほとんどないので、とくに小学生の子供が一人で読むのはしんどいでしょう。この本を使って、小学生の子供に速読トレーニングをさせたい場合は、親御さんが本にある速読トレーニング方法を理解し、子供に教えてあげましょう。
1-2. おすすめの速読トレーニングアプリ
今からご紹介する速読トレーニングのアプリは、基本的に大人も使うアプリです。
そのため、「分からない漢字」や「少し難しい表現」が出てくることもあるかもしれません。
小学生のお子さんや、漢字が苦手な中学生のお子さんが使用する場合は、親御さんが横にいて、サポートしてあげるのが良いでしょう。
ゲーム感覚でできる速読トレーニングアプリもあるので、ハマるときっと楽しく続けられます♪
―おすすめの速読トレーニングアプリ―
速読訓練(ダウンロード無料/ iPhone、Android版あり)
画面上に流れてくる、物語や詩の文章をどんどん読んでいきます。また、文章の流れるスピードが調整できるので、「うちの子、だいぶ慣れてきたかな」と思ったらスピードを上げてみましょう。文字をさらに素早く理解できるようになります。
課金をすると、なんと100作品以上の物語・詩を読むことが可能。中には子供向けの童話もあるので、小学生でも取り組みやすいでしょう。ちなみに、無料のお試し版だと、入っている物語は「ももたろう」と「トロッコ」です。
右脳鍛練ウノタン 七田式 速読トレーニング(iPhone版480円/Android版400円)
高校生以上のお子さんにおすすめのアプリです。「七田式」をもとに作られた速読法で、「1分間に最大4,000文字読める状態」をこのアプリでは目指します。(ちなみに、通常の人は1分間に速くて700文字程度)
かなり本格的な速読トレーニングができますが、アプリ内で読めるお話が12作と少ないのがちょっと残念。ただ、500円以下で購入できるので、気軽に試すことができます。
瞬間速読~名作の高速表示~(ダウンロード無料/ Android版のみ)
アプリ内にある名作の文章が、次々と流れてくるようなアプリです。レビュー数も多く、また、評価も高いので好感が持てます。ただし、操作が少し難しそうなのは惜しいところ。高校生以上のお子さんであれば、問題なく使えると思います。
スピードリーディングiPhone版(iPhone版360円)
世界中で使われている速読トレーニングアプリ(もちろん日本版のアプリは日本語で表示されます)。「自分の速読力がどれくらい上がったか」が折れ線グラフで表示されるので、お子さんの「やる気」もしっかりキープすることができるでしょう。
「操作が簡単」「ゲームみたいで楽しい」「効果を感じる」といったレビューもありました。
1-3. こんな方法もあり!速読トレーニングができるDSソフトを使う
「DS」とは任天堂が出している、持ち運びができるゲーム機。
「DSで遊ぶのがとても好き!」というお子さんはとても多いと思います。
そんなお子さんの「好き」を利用して、DSで速読のトレーニングをしてみると、楽しく続けられるでしょう♪
ただし、DSの速読ソフトはだいぶ前に発売されたものがほとんど…。
ソフトによっては「中古品」として手に入れるしかない場合もありそうです。
―おすすめの速読トレーニングDSソフト―
目で右脳を鍛えるDS速読ジュニア
小学生が対象のDSソフトです。全体的にカラフルでかわいく、遊び感覚で飽きずに速読のトレーニングができそうです。「文字を読むのがとにかく苦手!」という中学生以上のお子さんも、「速読と触れ合うため」にやってみるといいかもしれません。
ちなみに監修は、記憶術で有名、また速読本もたくさん書いている川村明宏博士。川村博士は、大人版のDS速読ソフト「DS速読術」も監修しています。
右脳鍛錬ウノタンDS 七田式 大人の速読トレーニング
「大人の」とありますが、高校生以上のお子さんも使うことができそうです。より広い範囲を見ることできるようになる訓練や、縦書きの文章に強くなる訓練などが入っています。
上の「おすすめのアプリ」でもご紹介しました「七田式」をもとにした、速読トレーニングができるDSソフトです。
2. 速読教室に通う
「子供が速読トレーニングでつまずいたときに助けてあげられるかな…」と不安に思っている親御さんもいるはず。そんなときは、「子供を速読教室に通わせる」というのもひとつの手です。やはり、先生に直接教えてもらえるのはすごく安心しますよね♪
気になる費用ですが、4回の受講で安くても5,000円代~と考えましょう。通う教室によっては、受講料だけでなく、入会費・登録料・教材費などがかかってきます。
それなりにお金がかかりますが、「お子さんの将来への投資」と捉え、速読教室に通わせるのも良い選択だと思います。
※教室によって、教えている速読のトレーニング方法は異なります。子供によって合うor合わないがあると思うので、教室側が体験授業をしている場合は、子供に必ず受けさせるようにしましょう。
―補足:「速読の通信講座」ってどうなの?—
速読を「通信講座で学ぶ」という方法もありますが、残念なことに、速読の通信講座を行っているところはそんなに多くはないようです…。有名どころだと、「ユーキャン」の速読通信講座。
ユーキャンの場合は大人も受講可能なため、小学生、場合によっては中学生の受講は少ししんどいかもしれません。しかし、「高校生のお子さんに受けさせたい!」「大学生の子供にすすめたい!」という場合には、とても良い講座だと思います。
3. 速読のメリットとデメリットを知ろう
「速読っていいことばっかりじゃないの?」と思っている方もいるはず。しかし、実はデメリットもあるんです…。
速読の「メリット」と「デメリット」をきちんと知った上で、「うちの子はどうすべきか」をきちんと考えていただきたいので、念のためお話しておきますね。
3-1. 速読の「メリット」って?
まずは速読の「メリット」から。
速く文章が読めるようになると、どんな嬉しいことがあるのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
―速読のメリット―
受験の際に役立つ
高校受験・大学受験ともに、文章問題が出てくると思います。そんなときに速読ができると、文章自体を読む時間を減らすことができ、問題を解く時間をきちんと確保できるようになります。
また、受験勉強をする際も、文章が速く読めるので、より多くのことが学べるようになるでしょう。
本を読むことに抵抗がなくなる
「本を読むのは時間がかかる!だから読書って嫌い!」という子供も中にはいると思います。しかし、文章が速く読めるようになると、そんな「嫌い」も解決することができます。文章がスラスラ読めることで、読書への抵抗感が少しずつなくなっていくでしょう。
理解力がアップする
「速読をする」ということは、「文章の意味を素早く理解する」ということです。そのためには、理解力や情報処理力が必要です。そして、速読のトレーニングをすることで、それらの力を高めることができます。
3-2. 速読の「デメリット」って?
次に速読の「デメリット」を見ていきます。
速読には、一体どんなデメリットがあるのでしょうか。
―速読のデメリットー
じっくりお話を味わえない
「お話を読むのが好き!」という親御さんなら分かると思いますが、本を自分のペースでじっくり読むことで、読後に深い感動を味わうことができます。
しかし、速読によりパパッと文章を読むと、内容の理解はできますが、読後に生まれる感動は薄れてしまう可能性があります。
大切な箇所も読み飛ばしてしまう
文章をすごいスピードで読むことで、「実は大切なキーワードや文章」を読み飛ばしてしまう可能性があります。もちろん、速読の技術が上がると、読み飛ばしの心配はなくなるかもしれませんが…。
目が疲れる
目を速く動かして本を読むので、速読のトレーニングを始めたばかりのお子さんは、「目の疲れ」を感じてしまうでしょう。慣れれば少しずつマシにはなってくると思いますが、最初のうちは少しツライでしょう。
「じっくりとお話を味わえない」というのが、速読の一番のデメリットだと思うので、「本によって読むスピードを変える」ということができればベストですね♪
4. まとめ
今回は「速読のトレーニング方法」についてなるべく多くお話ししました。
「うちの子に合いそうな速読トレーニング方法はこれかな」と思うものを親御さんが選択して、実際に子供にすすめてみましょう♪
そして、その際に「速読のトレーニングをしなさい!!」と命令してしまうと、子供が「やる気」を失ってしまうので、優しくトレーニングの提案をすることが大切です。
また、子供の「やる気」をキープするために、親御さんが子供と一緒になって速読トレーニングをしてみるのもいいですね。親御さんが頑張って勉強している姿を見ることで、子供も良い刺激を受けられるでしょう。
【参考書籍】
・齋藤 孝『齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる!』筑摩書房、2010
・寺田 昌嗣『子どもの速読トレーニング』PHP研究所、2014
・呉 真由美『[ポイント図解]速読の基本が面白いほど身につく本』KADOKAWA/中経出版、2013