「子供には英語ができるようになってほしい!」「英語がペラペラになってほしい!」
そう思っている親御さんはとても多いと思います。
今回は、そんな親御さんのために、子供の英語学習について詳しくお話しします。
「子供に英語を学ばせる際に親御さんが絶対にしてはいけないこと」や「お家での英語環境の作り方」までずらーっとご紹介!
ぜひご覧になってくださいね。
※この記事は、小学校までのお子さんがいる親御さん向けの記事です。
目次
1. 子供が英語学習する際、親御さんが絶対にしてはいけないこと!
まずは、「親御さんが絶対にしてはいけないこと」をお話ししていきます。
子供に英語学習をさせる際、絶対にしてはいけないこと。それは、「英語の勉強をしなさい」と言って押し付けるように英語を学ばせることです。「英語=勉強=嫌なこと」と子供が認識してしまい、「英語って楽しくない。やりたくない」と思ってしまう原因になります。
また、「~をしなさい!」と誰かから命令されるのは、大人の私たちでも嫌な気分になりますよね。子供ももちろん、命令をされると嫌な気分になってしまいます。
では、どうやって、子供に英語学習をさせればいいのでしょうか?
その方法として、とってもおすすめなのが「お家を英語環境にしてしまう」という方法です。つまり、「お家の中は、英語が自然にある環境にしましょう」ということ。そうすることで、子供自らが「英語ってなに?」「もっと知りたい」と興味をもってくれるようになります♪
大人が思うような机の上の勉強は、子供が英語に興味を持ち、自分で「もっと勉強したい!」と言ってからでOKです。親御さんはあまり焦らずに、まずは英語と子供の距離を近づけるようサポートしてあげましょう。
2. 子供に英語を学ばせるための環境は、いつから整えるべき?
次に英語環境はいつから整えるべきなのかをお話していきます。
大切なことも記載しておりますので、ぜひ読んでくださいね♪
2-1. 日本語が不自由な子供に育てない
最近は、子供が生まれてすぐに英語教育を始める親御さんも増えてきました。
しかし、それは子供にとってあまりいいことではありません…。
なぜかというと、「日本語があまり得意でない子供」に育ってしまう可能性があるからです。
小さな子供が言語を学ぶ能力は確かにすごいです。メキメキと言葉を吸収していきます。しかし、そんなときに英語をたくさん学び、日本語をおろそかにしてはなりません。
もちろん、「近い将来は海外に住むことになる子供」は赤ちゃんのときから英語をたくさん教えてあげるといいでしょう。しかし、大半の子供が成長していくのは日本です。そんな中、日本語が不自由なのは、英語が不自由なことよりもずっと辛いでしょう。
子供の将来を思い、子供が日本語を積極的に話しだしてから(3歳くらい)英語環境を本格的に整えるようにしましょう。それまでは、英語の絵本を親御さんが読み聞かせてあげる程度にとどめるべきです。
2-2. 英語を学ぶのは、小学生からじゃ遅いの?
「英語は小さい頃からやった方がいい」と多くの人が言います。
これはなぜかというと、とくに小学生前の小さな子供は、脳がどんどん発達するからだそうです。
では、「小学生から英語デビュー」では遅いのかというと、そうではありません。
事実、「小学生から英語を始めて今はペラペラ」なんて子供もたくさんいます。
また、「家で英語を学ぶ」というのは、学校の英語の授業につまずかないためにもすごく有効です。中学校では英語の授業が必ずあり、中間・期末テストだってあります。2020年からは、なんと小学校3年生から英語が必修化になるそうです。
子供が学校の授業でストレスを抱えないよう、少しでも楽をさせてあげられるよう、小学生から英語を始める価値は十分にあると思います。
3. どうやって英語環境を作ればいいの?
ここからは「どのように英語環境を作っていけばいいのか」を具体的に見てみましょう。
英語環境を作るためにしていただきたいのが、以下の5つです。
- 英語の本を置く
- 英語のテレビ番組やDVDを見せる
- 英語のCDをかけ流しにする
- 親御さんが子供に英語で話しかけてあげる
- 英語で日記をつける
それでは、一つ一つ詳しく解説していきます。
3-1. 「英語の本」を家に置こう!
英語に興味を持ってもらうために、「英語の本」を置きましょう。
まだ一人で英語の本を読めない子供には、「英語絵本の読み聞かせ」をしてあげるのがよいでしょう。読み聞かせをすることで、子供が英語に触れられるだけではなく、子供が感じる親御さんへの信頼度もぐっとアップします。
また、読み聞かせをする際、親御さんはそこまで発音を気にする必要はありません。ただし、子供に「これって何て言ってるの?」と聞かれても大丈夫なように、親御さんは、読み聞かせ前に絵本にある知らない単語の意味を調べ、ストーリーを理解しておきましょう。
もしも、親御さんが英語に苦手意識を持っていて、「絵本の中の英語でも、読めるかどうか心配…」という場合は、日本語版も出ているような有名な英語の絵本を選びましょう。(例えば、“The Three Little Pigs(三匹のこぶた)”など)
日本語版もある有名な英語絵本ですと、いざ親御さんが「この絵本よくわからない」となっても、インターネットで調べれば、ストーリーの流れが日本語で紹介されていて心強いです。(ただし、ストーリーの概要を理解するだけでは不十分です。日本語版がある英語絵本の場合でも、分からない英単語はきちんと調べ、親御さんなりの物語の解釈をするようにしましょう)
また、「英語の本を一人で読んでみたい!」という子供には、イラストが多めで、文字数が少ない児童書がおすすめです。子供と本屋さんに行って、子供に好きな英語の本を選ばせるのもいいですね!
参考までに、私のおすすめの絵本(児童書)を3冊挙げておきますので、ぜひ購入を検討してみてください♪
“pat the bunny”(By Dorothy Kunhardt)
‥小学校入学前までの小さな子供におすすめ。本のサイズも小さいので、お母さん・お父さんのカバンにもなんなく入れられちゃいます。この絵本には、ふわふわの布が貼ってあったり、香りがする紙が貼ってあったり、子供が楽しめる工夫がきちんとなされています。
“The Very Hungry Caterpillar” (By Eric Carle)
‥この絵本はご存知の方が多いはず…!そう、この本の日本語タイトルは「はらぺこあおむし」。あおむしがごはんをどんどん食べて…というお話ですね。とてもカラフルな絵本で、仕掛けもあり、子供もすごく楽しめると思います。
“THE CAT IN THE HAT”(By Dr. Seuss)
‥Dr. Seussのお話は、思いもつかないようなストーリーになっていて、とっても面白いです。また、音読してみると分かりますが、ポンポンと言えるような面白い言葉の構成になっています。読み聞かせをした際は、きっと子供も聞き入ってしまうでしょう。“THE CAT IN THE HAT”以外にもDr. Seussは絵本を出しているのでぜひ手にとってみてくださいね。(子供が自分で音読する際の本としてもおすすめです。言葉のリズムが面白く、夢中になってしまうと思います)
3-2. 「英語のテレビ番組やDVD」を子供に見せてあげよう!
1日1時間くらい、英語のテレビ番組やDVDを、子供に見せてあげましょう。
テレビでやっている英語アニメを録画し見せるのもよいのですが、その際は「日本語のCM」は早送りするようにしましょう。日本語のCMは子供の集中力が途切れる原因となります。
また、英語のテレビ番組or DVDを見せはじめたばかりの頃は、「これ見たくない!」と子供に言われるかもしれません。しかし、子供がそんなことを言っても決して怒らないで「これ面白いから、お母さん(お父さん)が見てるんだよ」とやんわりかわしましょう。子供は「見たくない」といっても、動画が流れていればなんとなく見てしまうはず…。それでもOKなのです。
ちなみに、私おすすめの動画は以下です。
―この動画がおすすめ―
“SESAME STREET”
‥「セサミストリート」は超有名ですよね。ふわふわとしたかわいいモンスターたち(パペット)が中心となり、コミカルなお話が進んでいきます。子供の集中をしっかりとひけるように、歌やダンスなども用意されており、日常で使える英語をたくさん学ぶことができます。
“THOMAS”
‥機関車トーマスは男の子から絶大な人気を誇っています。「うちの子供は乗り物に興味がある」という親御さんは、子供の興味を利用して、トーマスの動画で英語と触れあわせてあげるのもいいですね。
ディズニー全般
‥年齢を問わず大人気のディズニーシリーズ。「ライオンキング」や「トイ・ストーリー」など色々なお話がありますよね。お店に行って、子供に好きなものをピックアップしてもらい、それを見せてあげるのも良い手です。
また、動画投稿サイト・Youtubeにも、“Kids Camp”“LittleBabyBum”のような子供向け動画がたくさん投稿されています。その中からお気に入りを見つけるのもいいでしょう。
3-3. 「英語のCD」をかけ流しにしよう!
ごはんを食べている間・子供が遊んでいる間は、英語のCDのかけ流しをしましょう。
英語の物語や、英語の歌が入っているCDがおすすめです。
CDについても、おすすめをご紹介しておきます。
―このCDがおすすめ―
The Very Hungry Caterpillar (with CD)
先ほどご紹介した絵本“The Very Hungry Caterpillar”には、朗読CDと絵本がセットになったものが発売されています。また、著者であるEric Carleの朗読CD付き絵本は、 “The Very Hungry Caterpillar”の他に、動物たちが出てくる “Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?” “From Head to Toe” などもあるようです。
子どもとうたおう! マザーグース
小学校低学年まで子供にとくにおすすめのCDです。親御さんも知っているおなじみの童謡がたくさん入っています。手遊びをしながら歌える歌もあるので、きっと子供も大盛りあがりだと思います!
3-4. 親御さんが子供に英語で話しかけてあげる!
親御さんはできる範囲でいいので、子供に英語で話しかけてあげましょう。
「英語が当たり前にある」と子供に思わせてあげる程度で構わないので、親御さんは英語を話すことにそこまで神経質になる必要はありません。
最初は“Good morning”“Good night”程度で、他は日本語でも構いません。
少しずつでよいので、親御さん側も英語の語彙力を増やし、声掛けのバリエーションを増やしていきましょう。
3-5. 子供に「英語で日記」をつけさせてみよう!
子供が英語に慣れてきて、「英語力が上がってきな」と親御さんが思ったら、「英語日記」を始めてみましょう。
この場合も「英語の勉強のために日記を書こう!」と押し付けるのはいけません。「面白いから、ちょっと絵日記つけてみない?」と子供に優しくアプローチをしてくださいね。
そして、英語日記を書くためには、自由帳のようなノートを用意しましょう。
ノートを開いたとき、左側に今日あったことの絵、右側にその絵に対する英文を子供に書いてもらいます。
英語日記を始めたばかりの頃は、文章は一文だけでもOKです。また、スペルや文法のミスなどを見つけた場合は、責めるのではなく、やんわり間違いを指摘しましょう。
4. 有名な英語の通信教材ってどうなの?
ここからは有名な子供英語の通信教材について見てみましょう。一体どんな内容になっているのでしょうか。有名どころである「ディズニー英語システム」「ワールドワイドキッズ」「こどもちゃれんじ English」について見ていきます。
※ご紹介する通販教材はどれも「英語を楽しく学んでいこう」というスタンスで、英語環境作りのいい手助けになってくれると思います。また、「この教材を子供に与えたら英語ができるようになる!」というわけではありません。教材を使って親子で遊んだり、子供が「?」となっていたら、優しくサポートをしてあげましょう。そうすることで、子供もきっと英語に興味をもってくれるはずです。
4-1. ディズニー英語システム
おそらく日本で一番有名な英語教材。その内容を見てみると分かりますが、子供が興味を持てそうなかわいくて、面白い工夫がいっぱい…!しかもあの有名なディズニーのキャラクターが登場する歌やDVDも含まれています。
フルセットの場合、内容はこんな感じです。
・CD
・DVD
・絵本
・単語カード
・英語玩具(ボールやお人形など) など
ただ、値段がびっくりするほど高い…!
フルセットだとなんと80万円以上。内容は最高だと思うんですが、値段がちょっと悩ましいですよね。
対象年齢については書かれていませんでしたが、おそらく思い切り楽しめるのは小学校低学年までだと思います。
4-2. Worldwide Kids(ワールドワイドキッズ)
Stage0~Stage6までの英語学習セットが用意されています。
全セット揃えた場合は、ディズニーの英語システムと内容が似ています。
ちなみに総額は約23万円で対象年齢は小学生以下。
値段は高いですが、ディズニーと比べると、まだ手は出しやすいですね。
4-3. こどもちゃれんじ English
2ヶ月に1回(奇数月)のペースで英語の教材が届きます。
1回あたり月2,880円~とだいぶリーズナブルなのが嬉しいですね。
対象年齢は2歳~6歳となっていて、あの有名キャラクター・しまじろうと英語を学ぶことができます。
内容はこんな感じのようです。
・英語玩具
・DVD
5. 子供の「英語嫌い」はどうやってなおせばいいの?
子供によっては「英語なんて分からないし、大嫌い!」と言うかもしれません。
そんなとき、親御さんは「なんでそんなこというの!」と怒らないで、「子供に楽しい提案」をしてあげてください。
―子供に楽しい提案をしよう―
子供があまりにも英語と触れ合うことを嫌がる場合は、「あと1年やってみよう。そうしたら〇〇へ連れていってあげる」など、子供が喜びそうなことを提案してみましょう。するときっとお子さんは「ちょっと頑張ってみようかな」と思うはずです。
英語と向き合う子供のテンションを上げて、楽しく英語を学べるようにしてあげましょう。
6. 英会話教室を過信してはダメ!
「英語学習」というと「英会話教室に通う」というイメージが強いかもしれませんので、少しだけ英会話教室についても説明していきますね。
まず、英会話教室のお月謝は、小学校低学年までだと月7,000円、小学校高学年の場合は月10,000円くらいが相場のようです。(プライベートレッスンではなく、子供数人:先生1人のグループレッスンの場合)
週一回レッスンのところが多く、日常的に使える英語を学んでいきます。
英会話教室も「子供に楽しく英語を学んでもらおう」と様々な工夫をしているので、「子供に英語の楽しみを知ってもらう」という意味では英会話教室に通うことはよいと思います。
ただし、英会話教室に通うだけでは、残念ながら英語はできるようになりません。週1回や2回では英語と触れ合う時間が少なすぎるからです。
子供が英語に馴染めるよう、家庭でもちゃんと工夫して、子供の学びたい気持ちを育てましょう。
また、英会話教室で学んだことを忘れないよう、子供に復習をきちんとさせることも忘れてはなりません。
7. 小学生のうちに英検は受けさせるべき?
「子供が小学生のうちに英検を受けさせたい!」という親御さんもいると思います。
しかし、もしお子さんが「英語学習を始めていない」or「始めたばかり」という場合は、英検に向けての勉強はまだしない方がよいと思います。
そもそも英検のレベルはというと、5級~3級が中学生レベル、準2級・2級が高校生レベル、準1・1級が大学生レベルです。
レベルを見てみても分かると思いますが、「小学生レベル」の級はないのです。そのため、「小学生のうちに英検を!」と親御さんは焦る必要がないと思います。
それよりもまず、小学生までは「英語は楽しいんだ」ということを教えてあげてください。英語の楽しさを知って「もっとちゃんと勉強したい!」と子供が言ってくれたら、英検の勉強を始めましょう。
8. まとめ
このページの冒頭でもお話ししましたが、何よりも大切なのが「親御さんが子供に英語を押し付けない」ということ!
押し付けるのではなく、英語を学ぶための英語環境を作ってあげて、子供が自ら「英語に興味がある。勉強したい」と言ってくれるよう誘導しましょう。
英語を話せると見える世界もぐーんと広がります。
子供の人生がより素敵なものとなるよう、英語はぜひできるようにしてあげたいですね♪
【参考書籍】
・イ ナムス『韓国・ソルビママ式 子どもを英語好きにする秘密のメソッド: 家を「外国」に。英語にが手ママもこれならできる! 』小学館、2011
・タエ『お金・学歴・海外経験 3ナイ主婦が息子を小6で英検1級に合格させた話』朝日新聞出版、2014