子供予防接種の超基礎知識!受診前にぜひ参考にしてください

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子供 予防接種

あなたは子供に受けさせる予防接種の種類の多さや、スケジュールで困っていませんか?

現在の日本では生後2ヶ月から予防接種が受けられ、2歳までに受けられる予防接種の種類は任意のものを含めると9種類、種類によって2~3回の接種があるので合計20回以上もあります。

しかも「この予防接種を受けたら、次の接種まで4週間空ける」などの決まりがあり、スケジュールを考えるのも大変です

 

予防接種を受けたことによって起こる副反応の可能性も、予防接種を受ける上で気になることの1つでしょう。
最近では、免疫の効果よりも副反応の危険性の方が高いと考え、あえて自分の子供予防接種を受けさせないという人もいます。

でも、かわいいわが子が病気になって、つらい思いをするかもしれないと考えたら、予防接種で防げることなら受けておきたいですよね。

 

予防接種を受けさせるのも受けさせないのも、すべて親であるあなたの判断です。

その判断をどう下すのか?

 

それには、通知が届いたからただ受けさせるというのではなく、予防接種というものをしっかりと理解することが大事です。

もうスケジュールが迫っているかもしれませんが、ほんの10分ほどこの記事を読んで予防接種の種類や副反応の知識を深めて、納得した上で病院に行っても遅くはないはずですよ。

 

1.予防接種のスケジュール

子供が小さい頃に受けられる予防接種「定期接種」「任意接種」があり、両方を合わせると13種類もあります(混合ワクチン含む)。

月齢や年齢によって受ける種類や回数が変わったり、次の接種までに空けなくてはいけない間隔もさまざまで、スケジュールを組むのは大変です。

最近では誕生日を入力すると自動でスケジュールを組んでくれるウェブサイトやアプリがあるので、活用してみるのもいいでしょう。

1-1.基本的なスケジュール例

一度に複数の予防接種を受けることが可能なので、そうすると仮定してスケジュールを組むと、以下のようになります。

 

schedule

PDFはこちらから

(「NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会」ウェブサイト『KNOW★VPD!』より引用)

 

子供の月齢や年齢によってその時にかかりやすい病気や流行などがあります。
「どの予防接種を優先させたらいいの?」など、接種する時期について不明なことがある場合は医師に相談しましょう。

1-2.ワクチンの種類

予防接種のワクチンには、主に「生ワクチン」「不活化ワクチン」「トキソイド」の3種類があります。

この3種類のワクチンの違いをまとめた表が以下です。

vaccine2

 

2.予防接種の種類と予防できる病気

子供が受ける予防接種には、大きく分けると「定期接種」「任意接種」の2種類があります。

注射

<定期接種>
予防接種法に基づき、特定の病気の予防に有効だと考えられるワクチンを接種することです。決められた期間内であれば公費で接種できるので、無料(自治体によっては一部有料)でできます。

 

<任意接種>
定期接種以外の予防接種のことで、有料(自治体によっては一部補助あり)でできます。定期接種の期間内に受けられなかった予防接種も任意接種となり、有料で受けられます。

2-1.定期接種

現在、定期接種はB型肝炎ヒブ小児用肺炎球菌四種混合BCGMR水痘日本脳炎HPVの9種類があります。

それぞれの予防接種についてご紹介します。

 

<B型肝炎ワクチン>
対象疾病・・・B型肝炎

B型肝炎は、B型肝炎ウイルスによる感染でかかる病気です。
B型肝炎ウイルスは体内に入ると肝炎を起こし、慢性化すると肝硬変肝臓がんの原因になります。日本での感染経路は母子感染(母親がウイルス保有者で、生まれた赤ちゃんが感染すること)が多く、家族や友人からの感染やウイルスに感染している血液を輸血したことによる感染、性行為による感染が確認されています。

※2016年10月から0歳児を対象に定期接種になりました。1歳以上の場合は任意接種になります。

予防接種の方法】
生後2ヶ月から可能で、合計3回接種。
1回目と2回目は4週空け、その後4~5ヶ月経ってから3回目。

 

<ヒブ(Hib)ワクチン>
対象疾病・・・ヒブ感染症

ヒブと呼ばれる菌が鼻やのどから体内に入り、ヒブ感染症が発症して重症化すると髄膜炎敗血症肺炎など乳幼児の死亡率が高い病気になる可能性があります。
ただし、ヒブ菌は健康な子供でも持っていることがある常在菌で、発症しない場合もあります。
また、5歳くらいまでにはほとんどの子供が感染し、軽いかぜのような症状ですむか、無症状のまま抗体を持つという報告もあります。

予防接種の方法】
生後2ヶ月から可能で、1回目を受けた月齢(年齢)によって回数が異なる。

1回目を生後2~6ヶ月で受けた場合
 →合計4回接種。1回目と2回目、2回目と3回目をそれぞれ4~8週空け、約1年後に4回目。

1回目を生後7~11ヶ月で受けた場合
 →合計3回接種。1回目と2回目を4~8週空け、約1年後に3回目。

1回目を満1~4歳で受けた場合
 →1回のみ接種。

 

<小児用肺炎球菌ワクチン>
対象疾病・・・肺炎球菌感染症

肺炎球菌と呼ばれる菌が鼻やのどから体内に入り、肺炎球菌感染症が発症して重症化すると細菌性髄膜炎菌血症敗血症肺炎中耳炎になる可能性があります。
さらに後遺症として難聴精神発達障害四肢麻痺などの報告があります。
ただし、肺炎球菌は健康な子供でも持っている常在菌で、発症しない場合もあります。

予防接種の方法】
生後2ヶ月から可能で、1回目を受けた月齢(年齢)によって回数が異なる。

1回目を生後2~6ヶ月で受けた場合
 →合計4回接種。1回目と2回目、2回目と3回目を4週以上空け、60日以上空けて生後12~15ヶ月に4回目。

1回目を生後7~11ヶ月で受けた場合
 →合計3回接種。1回目と2回目を4週以上空け、60日以上空けて生後12~15ヶ月に3回目。

1回目を1歳代で受けた場合
 →合計2回接種。1回目から60日以上空けて2回目。

1回目を2~5歳で受けた場合
 →1回のみ接種。

 

<四種混合ワクチン>
対象疾病・・・ジフテリア、破傷風、百日せき、ポリオ

ジフテリア
鼻やのどにジフテリア菌が感染すると、鼻水や高熱、のどの痛みなどが起こり、のどの腫れがひどくなると窒息する可能性があります。
また、ジフテリア菌が毒素を大量に出すことで神経が麻痺したり心臓の筋肉に障害が起こり、死亡するケースがあります。

破傷風
土の中などにいる破傷風菌が傷口から体内に入り、感染すると全身の筋肉をけいれんさせます。
症状がひどくなると、背中がお腹とは逆の方向に弓なりに曲がって背骨が折れたり、呼吸ができなくなって死に至る可能性があります。

百日せき
百日せき菌がのどについて感染すると、かぜのような症状からせきが長く続くようになります。
ひどくなると1回のせきが10秒以上続くようになり、息ができません。
乳児の場合その呼吸困難な状態が続くと、生命の危険につながる可能性があります。

ポリオ
ポリオウイルスが体内に入ると風邪のような症状が現れ、その後に手足や体に麻痺が起こります。
麻痺が起きてしまうと運動障害がずっと残る可能性があります。
呼吸に関わる筋肉に麻痺がおこると、呼吸困難に陥る危険があります。

予防接種の方法】
生後3ヶ月から接種可能で、1期と2期に分かれて合計5回接種。

1期 → 1回目と2回目、2回目と3回目をそれぞれ3~8週空け、3回目の約1年後に4回目。
2期 → 11歳から二種混合(ジフテリアと破傷風)を1回。

 

<BCGワクチン>
対象疾病・・・結核

結核菌に感染して発症すると、風邪のような症状から微熱が続いたり咳が長引き、重度の肺結核などの合併症を起こす可能性があります。
今は治療方法がありますが、昔の日本(戦前や終戦直後)では、結核は死因の1位でした。

予防接種の方法】
生後11ヶ月(1歳未満)までに1回。(自治体によって日時の決まった集団接種の場合あり)

※接種したところは2~3週間後に腫れてうみが出ることがありますが、正常な反応なので自然に治ります。
このような反応が接種後3~10日以内に出てきたら、結核に感染していた可能性があるのですぐにワクチンを接種した病院で受診してください。

 

<MRワクチン>
対象疾病・・・麻疹(ましん)、風疹(ふうしん)

麻疹
「はしか」とも呼ばれ、麻疹ウイルスが体内に入ることで感染します。
風邪のような症状から高熱が続き、体には赤い発疹が出て、口の中には白いぶつぶつができます。
感染力が非常に高く、重症になると気管支炎脳炎などの合併症を引き起こす可能性があります。

風疹
風疹ウイルスに感染して発症すると、発熱や発疹などの症状が出ます。
感染力が強く、発症していなくても他人にウイルスをうつしてしまう可能性があります。
女性の場合、妊娠初期に風疹にかかると生まれる赤ちゃんに難聴白内障心臓病などの先天性風疹症候群と呼ばれる症状がみられる可能性があります。

予防接種の方法】
1歳になってから可能で、1期と2期に分かれて合計2回接種。

1期 → 1歳代で1回。
2期 → 小学校入学の前の年に1回。(幼稚園や保育園の年長クラスの夏前までの接種が推奨)

 

<水痘(水ぼうそう)ワクチン>
対象疾病・・・水痘(水ぼうそう)

感染力が強い水痘帯状疱疹ウイルスに感染して発症すると、発熱とともにかゆみを伴う赤い斑点が体中に出ます。
斑点は水ぶくれになり、黒いかさぶたに変化していきます。
黒いかさぶたになるまでは、他人に感染の可能性があるので他人との接触を避けた方がいいとされています。
一度かかるとウイルスは体内に潜在して、再びかかると帯状疱疹と診断されます。
この時は強い神経痛を伴うことがあります。

予防接種の方法】
1歳から可能で、合計2回接種。
1回目から3ヶ月~6ヶ月以上空けて2回目。

 

<日本脳炎ワクチン>
対象疾病・・・日本脳炎

蚊を媒体にして日本脳炎ウイルスが体内に入り、発症するとけいれん意識障害が起こり重症化する可能性が高いです。
感染しても症状が出ないことが多いですが、重症化すると障害が残ったり、最悪の場合は命の危険があります。
蚊が少ない北海道では発症例が少ないですが、温暖化の影響でウイルスを持つ蚊が飛んだり、国内で移動した際に刺される可能性があります。

予防接種の方法】
生後6ヶ月から可能だが、多くの地域では3歳から開始。2期に分かれて合計4回接種。

1期 → 1回目と2回目は1~4週空けて、2回目から約1年後に3回目。
2期 → 9~12歳に4回目。

※接種を見合わせていた期間のある1995年4月2日~2007年4月1日生まれの人には、20歳までワクチンを受けられる特例措置あり。

 

<HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン>
※現在、厚生労働省は接種の積極的な勧奨を一時中止しています。
対象疾病・・・子宮頸がん、ヒトパピローマウイルス感染症

子宮頸がん
ヒトパピローマウイルスが子宮頸部に感染して発症すると、痛みやかゆみなどの自覚症状がほとんどないイボができます。
多くの場合はこのような症状が出ずにウイルスが消えることが多いですが、できたイボに気づかずに症状が進行するとイボが子宮頸がんになる可能性があります。

予防接種方法】
※現在、厚生労働省は接種の積極的な勧奨を一時中止しています。
推奨年齢は小学校6年生~高校1年生相当。合計3回接種。

サーバリックス(2価ワクチン)
 →1回目と2回目は1ヶ月空け、1回目の6ヶ月後に3回目。

ガーダシル(4価ワクチン)
 →1回目と2回目は2ヶ月空け、1回目の6ヶ月後に3回目。

2-2.任意接種

現在、任意接種にはロタウイルスおたふくかぜ(ムンプス)A型肝炎インフルエンザの4種類があります。

それぞれの予防接種についてご紹介します。

 

<ロタウイルスワクチン>
対象疾病・・・ロタウイルス感染症(胃腸炎)

ロタウイルスに感染して胃腸炎を発症してしまうと、嘔吐や下痢を繰り返し、長く続くと脱水症状を起こします。
乳幼児の場合、水分がうまく取れずに脱水症状がひどくなると、入院して点滴などの処置を受ける可能性があります。

予防接種の方法】
生後6週から可能(通常は生後2ヶ月からを推奨)。ワクチンの種類によって生後24週までに2回、もしくは生後32週までに3回接種。

ロタリックス(一番流行している1種類のウイルスを弱毒化したワクチン)
 → 1回目から4週空けて2回目。生後14週6日(約3ヶ月半)までに1回目を接種し、
   生後24週(約5ヶ月半)までに接種を完了。

ロタテック(流行して重症化しやすいウイルスを含む5種類のウイルスを弱毒化したワクチン)
 → 1回目と2回目、2回目と3回目をそれぞれ4週空けて接種。
   生後14週6日(約3ヶ月半)までに1回目を接種し、生後32週(約7ヶ月半)までに接種完了。

 

<おたふくかぜ(ムンプス)ワクチン>
対象疾病・・・おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

ムンプスウイルスという、いわゆるおたふくかぜのウイルスに感染して発症すると、耳の下あたりにある耳下腺(じかせん)が腫れてきます。
発熱することもありますが、感染しても症状が出ないことがあります。
重症化すると、無菌性髄膜炎重度の難聴脳炎など、怖い合併症を引き起こす可能性があります。

予防接種の方法】
1歳から可能。1回でも免疫が獲得できるが、2回の接種を推奨。
1歳台で1回目、2~6年空けて2回目。

 

<A型肝炎ワクチン>
対象疾病・・・A型肝炎

A型肝炎ウイルスが口から体内に入ることで感染し、発症すると発熱倦怠感黄疸などが起きて1ヶ月ほど続きます。
重症化することは少ないですが、細胆管炎性肝炎(さいたんかんえんせいかんえん)劇症肝炎になる可能性があります。

予防接種の方法】
1歳以上から可能で、合計3回接種。
1回目と2回目を2~4週間空けて、2回目から約半年後に3回目。

 

<インフルエンザワクチン>
対象疾病・・・インフルエンザ

インフルエンザウイルスに感染して発症すると、高熱が出てのどの痛みや頭痛、だるさなどの症状が出ます。
伝染力が強く、気管支炎肺炎脳炎脳症などに重症化しやすいです。
主に冬に流行します。

予防接種の方法】
生後6ヶ月から可能。

13歳未満 → 合計2回接種。1回目から約4週空けて2回目。
13歳以上 → 1回接種。

 

3.予防接種の疑問

予防接種をおこなう対象の病気のことがわかっても、予防接種については疑問がたくさんあるかもしれません。

あなたが子供の頃よりも予防接種の種類は増え、スケジュールが複雑化しているのでわからないことが多いのも当然です。

少しでもわからないことは医師に確認することが一番ですが、よくある疑問に対しての回答例として、一般的なものを以下に挙げます。

医者

3-1.どうやって受けさせる?

自治体によって、予防接種の案内方法はさまざまです。

自分で自治体の広報物(配布冊子やWEBサイトなど)を確認し、子供の月齢や年齢で受けられる予防接種を調べて小児科がある医療施設に予約を入れるところもあれば、接種可能な月齢や年齢になると予診票などの通知が届くところもあります。

 

また、集団接種(対象の乳幼児が集まり、自治体で決められた日時や場所で接種すること)がおこなわれることもあります。

あなたが住んでいる自治体ではどういうシステムで予防接種を受けるのか、役所の窓口や保健センターなどの公的な施設で確認してください。

 

病院によってもシステムが異なり、1回ずつ予約を入れるところもあれば、最初に予防接種のスケジュールをすべて組んで予約を入れてくれるところもあります。

電話で問い合わせると教えてくれるので、病院選びの参考にしてください。

3-2.同時接種しても大丈夫?

厚生労働省のホームページにある「定期(一類疾病)の予防接種実施要領」によると、「18 他の予防接種との関係」の中に「二種類以上の予防接種を同時に同一の接種対象者に対して行う同時接種(混合ワクチンを使用する場合を除く。)は、医師が特に必要と認めた場合に行うことができること。」とあります。

つまり、同時接種できるかどうかは医師の判断によるのです。

小児科のホームページを見ると、同時接種を推奨しているか、単独接種を推奨しているか、医師の意見を載せているところもあります。

最終的には同時接種か単独接種かは保護者が決めて、その方針に合う医療機関を選ぶようになりますが、その判断材料として一般的なメリットとデメリットを以下にまとめます。

 

同時接種

【メリット】
スケジュールが組みやすい
・病院へ通う回数が少なくなる(インフルエンザを除いて、小学校入学までに約15~16回)
・接種が早く済む分、対象の病気の免疫が早く獲得できる
子供は体調を崩しやすいので、体調のよい時にできるだけ接種しておける
・受けたい予防接種を受け忘れる確率が減る

【デメリット】
・発熱などの副反応があった場合、どのワクチンによるものかが特定しづらい
・かつて同時接種で重大な副反応があったという報道があったので、ネガティブなイメージがある
子供の小さな体に、一度に何種類も注射を打つのがかわいそうになる
・ワクチンによってウイルスが体内に入るので、接種数が多いと負担が大きいのではと心配になる

 

単独接種

【メリット】
同時接種による副反応が起こる可能性がなくなる
・発熱などの副反応があった場合、どのワクチンによるものか特定できる
子供の小さな体にかかる負担が少なくて済む

【デメリット】
スケジュールが組みにくく、過密になる
・病院に通う回数が多くなる(インフルエンザを除いて、小学校入学までに約27~28回)
免疫の獲得が遅くなり、後回しになった接種の対象の病気や合併症にかかる危険が高くなる
子供は体調を崩しやすいので、一度接種ができないとスケジュールを組み直す必要がある
・受けたい予防接種を受け忘れる確率が高くなる

どちらかのメリットがどちらかのデメリットになるので難しいところですが、生活スタイルや子供の体調、環境などをよく考え、医師と相談して判断するようにしましょう。

3-3.医療費控除の対象になるのか?

単刀直入に言うと、予防接種は医療費控除の対象にはなりません

国税庁のホームページに「疾病の予防又は健康増進のために供されるものの購入の費用(疾病を予防するための予防接種の費用を含みます。)」とあります。

ただし、医師が治療の一環として必要だと判断した上で行った予防接種は、対象と認められる能性があります

 

4.予防接種を受ける?受けない?

予防接種は菌やウイルスをもとに作ったワクチンを体内に入れて免疫をつけるため、実際にその病気にかかってしまうのではという心配発熱や発疹などの副反応が怖いという人もいます。

ワクチンは人体に影響が出ないように作られてはいるものの、副反応が出てしまったという報告は毎年あるからです。

 

実際、子宮頸がんワクチンは接種後に健康被害を訴える人が多く、平成23年に厚生労働省は子宮頸がんワクチンについて「積極的な接種勧奨の一時差し控え」をおこないました。

厚生労働省の発表によると、平成26年11月の時点でワクチンの副反応と思われる症状が出た人は2548人、このうち未回復の人が186人います。

これはワクチンとの因果関係が認められた人数なので、副反応と認められずに健康被害に悩んでいる人はこれ以上いるのではと考えられています。

予防接種は義務ではないので、子供に受けさせないという考えを持っている人もいて、しばしば議論になることもあります。

以下に「受ける派」「受けない派」の主な意見を挙げます。

 

受ける派

予防接種をすることで病気にかかることを防げるのであれば、受けさせておきたい
・保育園に預けているので、病気をもらったりうつしたりしないようにと考えている
予防接種を受けていれば、対象の病気にかかったとしても軽く済むと聞いたから
予防接種を受けずに、大人になってから対象の病気にかかると重症化しやすいと聞いたから
・受けさせなくて子供が病気にかかってしまったら、後悔しそうだから

 

受けない派

・発熱や麻痺などの副反応が怖いから
・小さな子供の体に何回も注射を打つのがかわいそう
・病気は自然にかかった方が強い免疫ができると聞いたから
予防接種の本数が多く、忙しくてスケジュール通りに受けられない
・任意接種の金額が高いから

どちらも親ならば共感できる意見だと思います。

最終的には親であるあなたの判断になりますが、予防接種について少しでも不明なことがあれば調べたり、医師に相談するなどして納得した上で決めましょう。

 

5.数字で見る予防接種と病気の実情

予防接種を受けるか受けないかを悩んだ時に、その病気にかかった人がどれだけいるか。

また、その予防接種を受けて副反応が出た人がどれだけいるか、が判断材料になるかもしれません。

5-1.対象の病気の患者数

予防接種の対象になっている病気にかかっている報告数は以下の通りです。
(2016年1月4日~11月27日現在)

この数値には成人の患者数も含まれているので、子供だけの報告数ではありません。

あくまで参考までにご参照ください。

 

disease

出典:国立感染症研究所ホームページ、国立がん研究センターがん情報サービス
(国立感染症研究所、がん情報サービスホームページよりデータをもとに加工して作成)

2016年は流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が流行しているので、患者数は多くなっています。(2008~2012年の平均は111651人)

また、水痘(水ぼうそう)の患者数が減っているのは、2014年から予防接種が定期接種になり、接種数が増えた効果なのではと考えられています。(2008~2012年の平均は219305.6人)

5-2.接種後の副反応報告数

厚生労働省によると、予防接種法に基づいた予防接種を受けて健康被害が出た場合に、因果関係が認められれば医療費などの支給が行われます。

実際に認定されている人数が公表されているので、以下に記載します。(2014年度末現在)

 

health-problem

出典:厚生労働省ホームページ
(「予防接種健康被害認定者数」(厚生労働省ホームページ)よりデータをもとに加工して作成)

ちなみに、上記の数値は昭和52年2月からの累計です。
2014年度だけでも予防接種の接種数は、どれも100万人以上受けています。この数値をどう見るかは人それぞれだと思います。

予防接種によって病気にかかる、もしくは重症化する危険性が減る可能性があることは事実です。

ただ、副反応が起こるかもしれないリスクもあります。
予防接種を受ける前に、双方の可能性を理解しておきましょう

 

まとめ

生まれたばかりの子供にたくさんの予防接種を受けさせるのは、大変だしかわいそうだという意見があるのもわかりますが、病気の流行がワクチンのおかげで抑えられている可能性があります。

全部受けさせなくても、自分で納得したものしか受けさせないという考えもあるでしょう。

予防接種が任意である以上、あなたが子供のため調べ、考えて出した答えに間違いはないです

予防接種を受けていれば対象の病気に100%かからないのかというと、そうではありません。

予防接種を受けたからといって不衛生な環境で生活をすれば、さまざまな病気にかかる可能性は当然高くなります。

予防接種を受けても受けなくても、健康的で衛生的な生活を心がけることが大切です。

元気

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